2012 Fiscal Year Annual Research Report
言語表現に於けるリズムや間を応用した視覚伝達デザインの教材開発
Project/Area Number |
23730831
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
江藤 亮 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (00294182)
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Keywords | デジタルメディア / デザイン教育 / 教材開発 / iPadアプリケーション / ICT教育 / 融合的カリキュラム / タイミングのデザイン / 図形楽譜 |
Research Abstract |
時間的な間(ま)やタイミングといった時間軸表現に於ける表現要素を、音楽的な素養の無い人が直感的にデザインする為の教材研究を行ってきた。当初は言語表現を応用した教材開発を行ってきたが、研究過程に於いてより効果的な方法として「図形楽譜」を用いるスキームを選択し、最終年度は図形楽譜を応用した教材用iPadアプリケーションの開発を行った。アプリケーションの企画、デザインについては研究代表者である江藤が担当し、プログラミングの実装は協力プログラマーに委託。H25年5月中旬現在90%程度まで完成し、6月中にはApple社のiTunesミュージックストアに公開申請、7月中には一般公開される予定である。 開発したアプリケーションは、画面上にフリーハンドで描画した曲線や点が「図形楽譜」となって実際に音声を奏でる仕組みで、楽譜の読み書きが出来ないユーザーでも簡単に作曲や演奏が可能となる。また描画した図形は個々にオブジェクト化され、譜面空間上に自在に再配置することができるため、空間造形に於けるレイアウト作業を、音楽表現としての間(ま)やタイミングと関連づけて表現することができる画期的なアプリケーションである。しかし同種のアプリケーションが存在しないためプログラミングが難航し、本来であれば最終年度の秋に完成、その後アプリケーションを用いた試行授業を行う予定であったが、先述の理由により現時点で試行授業は行えていない。 開発したアプリケーションが公開され次第、大学のデザイン教育で本アプリケーションを用いた試行授業を実施する他、小学校に於けるICT教材として、図工と音楽の融合した新しいカテゴリーの試行授業を実施し、秋には学会や学術論文にて成果報告を行う予定である。
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