Research Abstract |
Ia型超新星について、多次元爆発モデルに基づく輻射理論研究をさらに進めた。放射性元素の崩壊にともなう硬X線―軟γ線放射の理論予測を提出した(Maeda et al., 2012, ApJ, 760, 54; Summa et al., A&A, in press)。2015年打ち上げ予定のAstro-Hでの観測により、異なる理論モデルを区別できることを示した。 重力崩壊型超新星についても多次元輻射輸送研究を進めた(Rapoport, Sim, Maeda et al., ApJ, 759, 38)。観測的性質に視線方向依存性が現れる。これは今後大規模なサーベイデータと比較する基礎となる。 多波長研究として、超新星電波放射理論研究を行った(Maeda, 2012, ApJ, 758, 81; Maeda, 2013, ApJ, 762, 14; Maeda, 2013, ApJ, 762, L24)。超新星親星・爆発前の質量放出・爆発の性質を突き止める手法を提案した。逆コンプトン過程を考慮することで高エネルギー電子加速機構に迫る可能性を示し、ALMA望遠鏡によるToO観測が採択された。 すばる望遠鏡での観測も順調に進展している。本年度はその初期成果を投稿中である(Maeda et al., submitted)。 この他、以下のような成果をあげた。(1)ガンマ線バーストに伴う超新星の観測的研究(Bufano et al., 2012; Malandri et al., 2012)、(2)非常に明るい超新星の放射機構(Moriya & Maeda, 2012; Moriya et al., 2013)、(3)個々の超新星の理論・観測的研究(Bersten et al., 2012; Tanaka et al., 2012; Taddia et al., 2012)。
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