2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ対応プラズマ制御による原子1層2次元炭素シートの垂直配向成長と革新的応用
Project/Area Number |
23740405
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 俊顕 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20502082)
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Keywords | 単層カーボンナノウォール / 垂直配向 / グラフェン / プラズマCVD / キャリア移動度 |
Research Abstract |
ナノ対応プラズマ制御による原子1層2次元炭素シートの垂直配向成長と革新的応用の最終年度計画に基づき以下の成果が得られた. “原子1層2次元炭素シートの垂直配向合成”を実現するためのアプローチとして以下の二つの手法をもとに取り組んだ. 1. 前年度実現した“水平配向”単層2次元炭素シート(グラフェン)のシリコン基板上への直接合成に関して, 合成条件を最適化することで, 単結晶グラフェン特有のヘキサゴナル構造を有する極めて結晶性の高いグラフェン合成に成功した. 2. あらかじめ, ソースードレイン電極を形成し, その電極間に直接炭素原子1層2次元炭素シートを合成することを試みた. 具体的には, 合成触媒としてナノバー形状のニッケルを使用し, 前年度製作したプラズマCVD装置により合成実験を行った. その結果, ニッケルナノバーから原子1層2次元炭素シートが直接合成することを見出した. さらにそれらが, 電極間を架橋した形状をとること, 及び部分的にではあるが, 基板に対して垂直方向に配向成長していることが判明した. これは, 本研究の最終目的である原子1層2次元炭素シートの垂直配向成長に成功したことを意味している. また, 詳細な電気伝導特性評価を行った結果, 本研究で合成に成功した物質が, 明確な電流オンオフ比(10000以上), 及び伝導ギャップを有することを明らかとした.
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