2012 Fiscal Year Annual Research Report
窒化アルミニウム/ダイヤモンドヘテロ接合を用いた革新的電界効果トランジスタ
Project/Area Number |
23760319
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
井村 将隆 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (80465971)
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Keywords | 電子デバイス・電子機器 / 高周波パワーデバイス / 電界効果トランジスタ / III族窒化物半導体 / ダイヤモンド / 窒化アルミニウム / ヘテロ接合 / ヘテロエピタキシャル成長 |
Research Abstract |
ダイヤモンドは多くの優れた特性を有するため、過酷な環境下で動作可能な高出力・高周波電界効果トランジスタ(FET)の材料として、有望なワイドギャップ半導体である。しかしながらダイヤモンド内のドーパントのイオン化エネルギーは大きく、室温において半導体光・電子デバイスとして駆動させるための十分な電子および正孔濃度を確保することは容易ではない。本研究では、上記課題を解決する手法として、“窒化アルミニウム(AlN)とダイヤモンドのヘテロ構造(以下このヘテロ構造をAlN/Diamondと記述)を用いたFET”という新しい切り口からの課題解決を試みた。以下の①から②の研究題目に従い研究遂行し、得られた知見をまとめる。 ①(111)面ダイヤモンド基板上へのAlN結晶成長技術の確立 AlN/Diamondを形成するために、ダイヤモンド基板上に有機金属気相成長法を用いて、AlNをヘテロエピタキシャル成長させた。AlNの安定した結晶構造は六回対称構造を有すウルツ鉱構造であるため、成長用ダイヤモンド基板には、 (111)面を用いた。酸素終端構造を有すダイヤモンド基板上に水素とアンモニアの混合ガス雰囲気下にて熱処理(1250oC)を施し、その後AlNを成長させることで、AlNの剥離等が無い安定したAlN/Diamondを形成させることができ、同時にその界面にて正孔キャリアを得ることに成功した。 ②AlNをゲート絶縁膜としたFETデバイスの作製及びFET特性評価 ①の課題にて得られたAlNをそのままゲート絶縁膜に用いFETデバイスを作製した。FETデバイスは良好なピンチオフ特性を示し、ノーマリオンPチャネル動作を示した。ソース-ドレイン電極直下のAlNを電極堆積前に塩素ガスを用いて完全にエッチングし、その後、オーミック電極にパラジウムを用いたことでFET特性を大幅に改善させた。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Development of AlN/diamond heterojunction field effect transistors2012
Author(s)
M. Imura, R. Hayakawa, H. Ohsato, E. Watanabe, D. Tsuya, T. Nagata, M. Y. Liao, Y. Koide, J. Yamamoto, K. Ban, M. Iwaya, and H. Amano
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Journal Title
Diamond and Related Materials
Volume: 5
Pages: 206-209
DOI
Peer Reviewed
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