2012 Fiscal Year Research-status Report
奥行き距離を考慮した動オブジェクト抽出法とその応用技術の開発
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23760331
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
今村 幸祐 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (00324096)
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Keywords | 動オブジェクト抽出 / 奥行き情報 / レベルセット法 |
Research Abstract |
平成24年度の目標は,単眼画像からの推定による奥行き距離取得とその奥行き情報を利用したレベルセット法による動オブジェクト抽出法の精度向上である.当該年度は「単眼画像からの領域ベース奥行きマップの生成に関する検討」と「奥行き情報を考慮した補助関数更新式のに関する検討」の2点を中心に検討を行った. レベルセットによる動オブジェクト抽出手法では,一般的にフレーム間差分情報を用いるのが一般的である.しかし,フレーム間差分情報の利用だけでは,十分な抽出精度を得て,かつ uncovered background や occlusion の問題を解決することが難しい.そのため新たに単眼カメラから得た奥行き情報やエッジ情報を利用して抽出精度の向上を試みる.そのためには,まず奥行き情報やエッジ情報をいかにレベルセット法の補助関数更新式にいかに取り入れるかが重要である.このためレベルセットの輪郭付近の局所的な領域に対して奥行き距離を推定し,それを補助関数更新式に組み込んだ新たなレベルセット法について検討し,精度向上の展望が得られた. また一方で,単眼画像から推定した奥行き情報から領域ベースで画像全体の奥行きマップを生成を検討し,既存画像の立体視のための視差画像生成への応用を実現した.さらに,領域ベースの奥行きマップ生成に関する基礎技術として,x-means クラスタリングを用いた動オブジェクト分割手法についてもアルゴリズムの改良を行った.この手法は抽出する動オブジェクト数を自動的に決定することが可能である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究において,レベルセット法の補助関数更新式へフレーム間差分情報だけでなく,奥行情報およびエッジ情報の導入方法の検討および精度向上の検討が進んでいる. また,新たに単眼画像からの領域ベース奥行き情報を生成し,立体視のための視差画像生成への応用も行った.基礎技術であるクラスタリングに基づく手法についても時間相関を考慮することで精度改善が実現した.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に検討を行った動オブジェクト抽出手法の精度改善と制約条件の緩和を進める.また応用技術について検討を行う.具体的には,領域ベースであった単眼画像からの奥行情報を利用した2D3D映像変換技術について,画素ベースでの実現に関する検討と精度改善を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費については,研究発表のための経費と必要な消耗品に充てる.
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