2013 Fiscal Year Annual Research Report
界面電気化学プロセスのin-situ観察に基づく焼結挙動の新規評価手法の確立
Project/Area Number |
23760835
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
三輪 周平 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 福島研究開発部門 大洗研究開発センター 福島燃料材料試験部, 研究員 (50421780)
|
Keywords | 電気化学インピーダンス測定 / 焼結挙動 |
Research Abstract |
界面電気化学プロセスのin-situ観察に基づいた焼結挙動評価手法を確立することが本研究の目的である。電気化学インピーダンス測定(EIS)装置を用いた焼結試験を行い、物質の界面/バルク相のインピーダンス変化を測定し、焼結中における界面/バルク相の量比変化を評価する手法を確立することを目指す。 平成25年度では、高温対応の電気化学セルを組み合わせたEIS装置を用いて比較的低温においても焼結が進展すると考えられる酸化セリウムを対象にデータを取得し、電気化学インピーダンスデータの解析を行った。粒径が1μ以下で比較的揃った酸化セリウム粉末を約200 MPaでペレット状に成形し、圧粉体として焼結試験に供した。焼結試験は空気雰囲気にて実施し、最高温度は1000℃、昇温速度は10℃/分とした。EISは最高温度に達し、一定の保持時間の後測定を行った。焼結試験を実施した圧粉体について密度測定と電子顕微鏡を用いた微細組織観察を実施し、焼結進展挙動を評価した。 EIS結果及び微細組織観察結果より、酸化セリウム圧粉体の焼結の進展に伴い粒子間にネックが形成され、焼結が進展し、これに対応して圧粉体の電気インピーダンスが変化することを確認した。電気インピーダンス測定結果を等価回路にフィッティングさせ、回路における各々のインピーダンスの密度変化に対する相関を求め、これにより初期の焼結進展による各要素、すなわち界面/バルク相における値の変化を確認した。この結果から本手法を用いることにより焼結中における界面/バルク相の量比変化を評価できる可能性を示した。
|