2012 Fiscal Year Annual Research Report
両生類の発生過程で起こる窒素代謝変換をトリガーする因子の探索とその作用機構の解明
Project/Area Number |
23770061
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
今野 紀文 富山大学, 理工学研究部(理学), 助教 (50507051)
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Keywords | 尿素合成 / グルココルチコイド / CPS1 / 両生類 |
Research Abstract |
両生類の発生過程で起こるアンモニア排泄型から尿素合成・排泄型への窒素代謝変換をトリガーする因子について解析を行っている。現在までに尿素回路酵素のカルバミルリン酸合成酵素(CPS1)の発現を制御する因子としてグルココルチコイド(コルチコステロン)を同定した。また、幼生個体へのコルチコステロン処理によってCPS1発現レベルが上昇すること、グルココルチコイド受容体アンタゴニスト処理によってCPS1発現レベルが低下することを確認した。また、生体内でのCPS1発現と局在を時間・空間的に可視化するためのトランスジェニックXenopusの作成に取り組んだ。これまでにCPS1プロモーター配列とGFP遺伝子を連結させたコンストラクトを作成したが、トランスジェニック個体の作成には至っていない。さらに、発生初期に尿素を産生する生物学的意義を探るための研究も進めた。尿素回路において、アルギニノコハク酸からアルギニンへの代謝産物として生じるフマル酸は肝臓や消化管、腎臓に存在する糖新生経路を介してグルコース産生に関わっていることが知られている。そこで、Xenopusの初期発生における糖新生酵素遺伝子(PEPCK, FBP, G6Pase)の発現動態を解析した。その結果、CPS1発現が上昇するst47(受精後5日)付近でこれらの遺伝子発現量も増加していることが示された。現在、初期発生における尿素産生において、尿素回路酵素と糖新生経路との関連性について探っている。
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[Journal Article] The fifth neurohypophysial hormone receptor is structurally related to the V2-type receptor but functionally similar to V1-type receptors.2012
Author(s)
Yamaguchi Y, Kaiya H, Konno N, Iwata E, Miyazato M, Uchiyama M, Bell JD, Toop T, Donald JA, Brenner S, Venkatesh B,Hyodo S.
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Journal Title
General and Comparative Endocrinology
Volume: 178
Pages: 519-528
Peer Reviewed
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