2012 Fiscal Year Annual Research Report
ペルオキシソーム病におけるGPIアンカー生合成異常の病因的意義の解明
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23790365
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神澤 範行 大阪大学, 微生物病研究所, 特任助教 (40452461)
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Keywords | GPIアンカー / アルキルリン脂質 / ペルオキシソーム病 / RCDP / Zellweger症候群 |
Research Abstract |
ペルオキシソームの形成障害や機能異常でペルオキシソーム病を発症する。これまでに、ペルオキシソーム病患者で アルキルアシル型GPIアンカーを欠損することを明らかにした。ペルオキシソーム病でも特に肢根型点状軟骨異形成症(RCDP)はプラスマローゲンを欠損することで症状を引き起こすとされていたが、この結果からアルキルアシル型GPIアンカーを欠損することでGPIアンカー型タンパク質が正常に機能せず、アルキルアシル型GPIアンカーの欠損もまたRCDPの病因の一つになっている可能性が考えられた。 これまでに質量分析法によって、GPIアンカー生合成の初期のステップで、ジアシル型のGPIアンカーがアルキルアシル型にリモデリングされることが明らかになっていたが、このリモデリングに関わる酵素やメカニズムは不明であった。この酵素を同定するために機能が未知のPhosphatase様遺伝子をノックダウンし、GPIアンカーの構造を検討することで、アルキルアシル型GPIアンカーが生合成されない遺伝子を見出して、このタンパク質を目的の脂質リモデリング酵素の候補とした。さらにこの候補タンパク質の細胞内局在を検討したところ、GPIアンカーの生合成が行われている小胞体に局在することが明らかとなった。これらの結果は、この候補タンパク質がアルキルアシル型GPIアンカーの生合成に関わっていることを支持するデータであると考えている。
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