2011 Fiscal Year Research-status Report
PET分子イメージングを用いた慢性疲労症候群における脳内免疫異常の解明
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23790749
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中富 康仁 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 後期臨床研究医 (90566184)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 疲労 |
Research Abstract |
慢性疲労症候群患者12名を大阪市立大学医学部附属病院疲労クリニカルセンターにて募集した。被験者への同意には、大阪市立大学医学部倫理委員会にて承認済(受付番号1618:慢性疲労症候群患者における脳内セロトニントランスポーターと脳内ミクログリア活性及び脳内エネルギー代謝の変化に関するPET研究)の同意書にもとづいて行った。(1)疲労病態の症状、重症度評価:臨床症状、疲労の程度、精神神経症状、睡眠状態を質問紙によりスコア化。アクティグラフを用いて活動、睡眠量を、加速度脈派検査により自律神経失調症状を評価した。以上の評価項目は大阪市立大学疲労クリニカルセンターにおいて慢性疲労症候群患者を対象に研究の蓄積された項目である。脳内ミクログリア活性、脳内エネルギー代謝と臨床症状、重症度との関連を調査することが目的である。また、活動睡眠リズムと自律神経機能の客観的データと脳機能異常との相関を見ることによって、より確実な病態生理に迫ることを目的としている。(2)脳内における[11C]PK11195、FDGの集積を定量:解析用PCを購入し、以上の各PET分子プローブの脳内分布を動態解析を行い分布体積等を定量的に評価した。PET検査、採血のためのシリンジ等の消耗品を購入した。(1)から(2)の結果から、慢性疲労症候群、における[11C]PK11195、FDGの脳内分布を比較しCFSにおける脳内免疫異常の部位を明らかにし、臨床症状との関連を評価、各学会にて、成果発表をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
慢性疲労症候群患者の募集を十分におこない、PET撮像、臨床データの取得をおこなった。また、諸学会にて発表し各分野の研究者と議論を重ねた。性別、年齢を一致させた被験者の募集、実験は十分ではなく、翌年度以降におこなう予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
慢性疲労症候群におけるPET撮像、臨床データの取得は順調である為、今後、これを健常被験者、慢性疲労症候群に至らないまでの慢性疲労患者に対して募集をおこない、同様にPET撮像、臨床データの取得をめざす。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H23年度に同じ。例数を重ねる。対照群として健常被験者のPET研究を行うため、実験参加者に謝金が必要となる。PETプローブの購入 が必要となる。PET検査、採血、髄液採取のための注射針、シリンジ等の消耗品が必要となる。血液中、髄液中の物質を測定するための委託検査費が必要となる。以上の結果を取りまとめ、成果の発表を行う。
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Research Products
(3 results)