2012 Fiscal Year Research-status Report
ポドサイト障害とオートファジーからみた糸球体硬化のメカニズムの解明
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23790955
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
淺沼 悦子 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (30508172)
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Keywords | ポドサイト / オートファジー / アポトーシス |
Research Abstract |
糸球体硬化の進展に、ポドサイトの糸球体からの脱落が大きな役割を果たしている事がわかっており、その脱落n原因の一つとして、ポドサイトのアポトーシスが関係していることがわかっている。しかし、ヒト腎生検組織においてポドサイトがアポトーシスを起こしている像を認める事は少なく、ポドサイトはアポトーシスを起こしにくい細胞の一つと想像される。しかしながら、ポドサイトがなぜアポトーシスを起こしづらいのかについての検討はされてこなかった。 オートファジーをポドサイトにのみ起こさなくするポドサイト特異的Atg7ノックアウトマウスを作成し、そのマウスにADR腎症を引き起こしたところ、ノックアウトマウスの方が、ポドサイト障害が強く惹起され、硬化糸球体数が著明に増加した。さらに、ノックアウトマウスにLPSを投与し、軽いポドサイト障害を惹起してもポドサイトアポトーシスが惹起され、糸球体からポドサイト数の減少が認められた。次に、我々は、ポドサイトにのみオートファジーを抑制するポドサイトを、ポドサイト特異的Atg7ノックアウトマウスから糸球体を単離し、ポドサイトのprimary cultureを行った後、レンチウイルスを使用し培養不死化ポドサイトを作成した。Atg7KOポドサイトは、LPS添加によりWTポドサイトよりもアポトーシスを起こしやすい事がわかった。 以上より、ポドサイトにおいてオートファジーはアポトーシスに対し抑制的に働いている事が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ポドサイト特異的Atg7ノックアウトマウスの作成と、病的条件科でのpohenotypeの検討は終了している。 また、ノックアウトマウスから不死化Atg7ノックアウトポドサイトの作成に成功している
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Strategy for Future Research Activity |
ポドサイトにおけるオートファジーが、アポトーシスに対し抑制的に働くことが判明しており、今後そのメカニズムの解明を行って行く。ポドサイトにおけるアポトーシスの経路にオートファジーがどのように関わっているかを確認する。さらに、ポドサイトにおけるオートファジーの役割を解明するために、Atg7ノックアウトポドサイトを使用し、プロテオミクス、マイクロアレイを用い網羅的に解明して行く。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ノックアウトマウスの維持、マイクロアレイ、プロテオミクス、分子生物学的実験試薬等に使用する。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] ranslocation of dendrin to the podocyte nucleus in acute glomerular injury in patoents with IgA nephropathy.2012
Author(s)
Kodama F, Asanuma K, Takagi M, Hidaka T, Asanuma E, Fukuda H, Seki T, Takeda Y, Hosoe-Nagai Y, Asao R, Horikoshi S, Tomino Y
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Journal Title
Nephrol Dial Transplant.
Volume: 28
Pages: 1762-72
DOI
Peer Reviewed