2013 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞移植後の血栓性微小血管症の発症機序の解明
Project/Area Number |
23790963
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
三井 亜希子 日本医科大学, 医学部, 助教 (50544417)
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Keywords | 造血幹細胞移植 / GVHD / 腎 / 血栓性微小血管症 |
Research Abstract |
造血感細胞移植後の腎障害を呈した腎GVHD症例、特に腎微小血管の内皮細胞に対する抗体産生により発症したchronic humoral GVHDの関与が考えられる移植後TMAの症例を経験し論文として報告した。 現在、移植後TMAの場合には免疫抑制薬の副作用を考え減量されることが多いが、移植後TMAの原因にhumoral GVHDが関与する場合には免疫抑制薬の増量、もしくは抗体関連である場合には血漿交換や抗CD20抗体の使用が必要となる。我々は、移植後の腎GVHDと考えられる症例を蓄積するとともに臨床病理的な解析をおこない、一部の症例でGVHDに対する治療としてステロイド剤の増量を行うことにより腎機能の改善を認めたため、学会にて報告し現在論文作成中である。 また、ラットを用いた同種骨髄移植実験を行い、Lewisラットへ10Gyの全身放射線照射後、DAラットの骨髄細胞を移植することで、急性GVHDを発症するモデルを確立し、GVHDの標的臓器として認知されていない腎臓でのGVHDを確認し学会で報告するとともに現在論文を作成中である。現在、慢性GVHDのstableなモデルの確立に関しても検討をすすめている。
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Research Products
(6 results)