2011 Fiscal Year Research-status Report
間葉系細胞から分化・誘導した脳移行性シュワン細胞による中枢神経脱髄性疾患の治療
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23790996
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松瀬 大 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70596395)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 神経再生 / シュワン細胞 / 間葉系細胞 / 中枢神経 / 脱髄 |
Research Abstract |
Wistar Rat から骨髄間葉系細胞を採取、培養し、beta-mercaptoethanol(BME)、レチノイン酸(RA)で処理した後、human basic fibroblast growth factor (FGF) 、forskolin (FSK) 、platelet-derived growth factor-AA (PDGF) 、heregulin-beta1-EGF-domain (HRG)の栄養因子を加えることで、シュワン細胞を誘導した。また。ヒト臍帯についても、インフォームドコンセントの元、ドナーから臍帯を提供いただき、培養。骨髄間葉系細胞と同様にシュワン細胞を誘導した。これらの誘導した細胞は、P0、Krox20、S-100、O4 等の発現を、RT-PCR および免疫細胞化学で確認し、こちらもシュワン細胞への誘導を確認した。動物モデルとしては、まず脊髄損傷ラットを作成。Wistar Ratを麻酔下、腹臥位にて背部皮膚、筋層を切開し、Th10の椎弓の棘突起を切除し、脊髄を露出させる。露出した脊髄に木製の棒で圧迫することでモデルを作成。また、EAEモデルマウスも作成した。mMOG p35-55と、H37Ra in Freund's Incomplete Adjuvant (IFA) を、背部もしくは足背に局注して作成した。 上記は作成方法を様々に変更しながら、細胞移植治療に対して最適なモデルの作成方法について検討を行った。さらに、細胞移植を行わない群について行動評価を行い、基礎データを確立した。またこれらを還流固定し、病理学的評価を行った。これらの実験は、実際細胞移植を行い、移植効果を評価する上で必要不可欠であり、重要なステップであった。今後誘導細胞の移植を行い、その効果を検討する上で重要なデータを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の実験の進捗速度に関する予測が困難であり、初年度に行う実験の割合を多く割り当て過ぎていた。その中で、誘導や移植動物の作製、コントロール群の評価が十分に行えたため、実験自体は着実に進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
せき損モデルやEAEモデル動物に対する、誘導細胞の移植を中心に行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記に対する動物の購入、維持、抗体や培養関連の消耗品に主に使用する予定。
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