2012 Fiscal Year Annual Research Report
未治療多発性骨髄腫の初回治療における比較効果研究に関するメタアナリシス
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23791092
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
寺澤 晃彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (30399597)
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Keywords | 多発性骨髄腫 / 比較効果研究 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
最終年度は未治療多発性骨髄腫に対する予後因子研究を評価した。1996年から2012年6月までに出版された英語論文を検索、全生存あるいは全生存の中間アウトカムについて検査結果と治療結果を評価した研究を採用した。研究特性、臨床状況、評価されたバイオマーカーや遺伝子マーカーなどの検査あるいは複数の検査に基づくモデル、結果の報告形式を抽出し、実証的・批判的に評価した。合計185件の研究報告を採用した。評価した検査の選択法に関して記載してあった研究は稀であった(n=2, 1%)。多くは後方視的研究デザインで(n=172, 93%)、患者を連続的に評価していなかった。(n=147, 79%)。1研究あたりの患者数中央値は200人で、経過観察期間中央値は40か月であった。移植患者のみ、移植不適応患者のみを評価した研究はそれぞれ86件(46%) 、13 件(7%)であり、残りの研究は異なる治療状況の患者を同時に評価していた。全生存をアウトカムとして評価した研究が最多であった(n=169, 91%)。178件(96%)の研究が少なくともひとつの検査に関して予後予想力を評価していたが、その半数は別の検査結果との関連を多変量解析で評価していた。国際病期システムを検討していたのは64件(35%)のみであった。多くの研究(n=169, 91%)が統計学的に有意な予後予想因子を報告していたが、同じ研究のなかで結果の再現性を検討していたものは限られていた(同じコホート内での別セットでの評価6件、独立した別のコホートを使用しての評価15件)。前向きに検討したコホートの80%以上において評価目的の検査を検討したものは26件(14%)のみであった。総括として、件数としては限られているが、厳格で信頼おけるデザインで評価された予後因子研究が報告されていることが確認された。
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Research Products
(1 results)