2012 Fiscal Year Research-status Report
早産児に対する最適かつ効果的なプロバイオティクス投与方法の確立
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23791236
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
久田 研 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10420853)
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Keywords | プロバイオティクス / 早産児 / 浸透圧 / 投与方法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、プロバイオティクスの早産児への最適な投与方法を明確にすることである。平成21年度に実施した全国アンケート調査では、その使用方法は多様化しており、統一されていないのが現状であった。 平成23年度の溶解保存方法の検討では、蒸留水4mlにビフィズス菌1包を溶解し一括投与する方法が、浸透圧および生菌数の減衰の観点から適正と考えられた。そこで、平成24年度は、実際の臨床に適した至適溶解方法を明確にし、統一した投与方法での腸内細菌叢の検討を予定した。腸管の未熟性が強い1500g未満の早産児では、体重・日齢毎に投与可能な経腸栄養量は異なり、投与可能なプロバイオティクス溶液の投与量も限られる。すなわち、蒸留水4mlへのビフィズス菌の溶解は等張になるが投与量が多くなり、生後早期での一括投与は困難である。そこで、様々な溶解液毎の溶解量・保存時間を変えた浸透圧の検討を行ったところ、人工乳は溶解量を16mlに増量しても浸透圧は400mOsmを超え、また、母乳は溶解後の保存時間が長くなるほど浸透圧が更に上昇してしまい溶解後の保存には適さない結果であった。これに対し蒸留水4mlへの溶解は、保存による浸透圧の上昇は認めず、生菌数の減衰はあるものの等張のままであった。以上の結果から、早産児の体重・日齢を考慮し、実際の臨床で可能な至適溶解保存方法は、①生後早期はM16-V 1包を蒸留水4mlに溶解し、冷蔵保存の上0.5ml×8回/日の分割投与、②安定期(経腸栄養量4ml以上)には蒸留水4mlに1包を溶解し、直ちに一括投与する方法が適正と考えられた。現在、当施設(投与群)と関連施設1施設(非投与群)で、出生体重1500g未満の退院後1ヶ月の糞便の腸内細菌叢解析を検討している。現在、各群10名、計20名の検体収集が終了し、腸内細菌叢の解析を次年度にかけて解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画とおり、至適溶解・保存方法を統一し、糞便検体の回収を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
プロバイオティクスの至適溶解保存方法を統一した。効果的な至適投与方法を検討するため、臨床糞便検体を収集しており、ほぼ検体回収は終了した。次年度は、回収した糞便の腸内細菌叢を解析し、非投与群と比較検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
培養法による腸内細菌叢解析、蛍光マイクロビーズアレイシステムLuminexのよる血中サイトカインプロファイル、Microarrayによる遺伝子発現を予定している。
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