2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23792135
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (20350829)
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Keywords | 発生・分化 / 骨代謝 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
本研究は、骨代謝における非典型的なWnt受容体Rykの役割を明らかにすることを目的とする。Rykは、古典経路を活性化するWnt3aおよび非古典経路を活性化するWnt5aの両方をリガンドとするため、Rykは異端 (heretical) Wnt受容体と呼ばれる(SciSTKE 2004, pe54)。全身的Ryk KOマウスにおいて、破骨細胞数の減少が認められた。in vitroにて破骨細胞系列の細胞はRykを高レベルに発現していることがわかった。さらに、Ryk KOマウス由来造血細胞は破骨細胞分化能が低下していた。これらの結果は、Rykシグナルは破骨細胞分化を直接促進していることを示唆する。これを、in vivoで証明するため、Cre-loxPシステムによる破骨細胞系列特異的Ryk cKOマウスの解析を行った。具体的には、(i)破骨細胞前駆細胞(Ocp)および破骨細胞特異的にCreを発現するRANK-Cre KI (Knock in)マウス(Nat Med 18:405, 2012)とRyk floxマウスの交配より得られたRANK-Cre, Rykflox/- (Ocp-Ryk cKO)マウス、および(ii) 破骨細胞 (Oc)特異的にCreを発現するCathepsin K-Cre KIマウス(慶応大学医学部 医化学教室 中村貴博士(研究協力者)から供与)とRyk floxマウスの交配より得られたCathepsin K-Cre, Rykflox/- (Oc-Ryk cKO)マウスを用いて解析した。非脱灰標本を用いた骨組織形態計測、マイクロCTによる骨密度測定を行った。
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