2012 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞マーカーとしてのEpCAMをターゲットとした口腔癌分子標的治療の研究
Project/Area Number |
23792360
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
柳本 惣市 長崎大学, 大学病院, 講師 (10315260)
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Keywords | 口腔癌 / EpCAM / 癌幹細胞 / マイクロRNA |
Research Abstract |
癌細胞浸潤に関するEpCAMをターゲットとして機能しているmiR-21に注目した。miR-21のターゲットのうち癌細胞浸潤に関与する分子を決定するために,予測プログラムmiRandaを用いた。舌扁平上皮癌細胞において,miR-21を特異的にブロックするLNAプローブを用いてノックダウンし,Matrigel invasion assayとWestern blotで評価し,mi-21が癌細胞浸潤を担っているかどうかを検討した。癌細胞浸潤を担うWntアンタゴニストとしてDKK2を選択した。miR-21のノックダウンでDKK2の発現増加に伴う細胞浸潤能の低下を認めたことから,miR-21は舌扁平上皮癌の治療標的として有用であることが示唆された。具体的には以下の通りである。 1)ポジティブセレクション法で分離された細胞集団はEpCAM強陽性であり,癌幹細胞特性を有していた。またEpCAMを制御すると思われるmiR-21を過剰発現していることから,EpCAMによる口腔癌の浸潤制御の分子機構には,miR-21が関与しているのではないかと考えた。 2)in situ hybridizationにて舌癌組織でmiR-21が過剰発現していることが明らかとなった。さらに浸潤パターンとの相関性が認められた。しかしながら予後因子とは成り得なかった。 3)舌扁平上皮癌細胞において,miR-21を特異的にブロックするLNAプローブを用いてノックダウンし,Matrigel invasion assayとWestern blotで評価し,mi-21が癌細胞浸潤を担っているかどうかを検討したところ,miR-21のノックダウンでDKK2の発現増加に伴う細胞浸潤能の低下を認めたことから,miR-21は舌扁平上皮癌の治療標的として有用であることが示唆された。
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[Journal Article] Clinicopathological risk factors for local recurrence in oral squamous cell carcinoma2012
Author(s)
Yanamoto, S., Yamada, S., Takahashi, H., Yoshitomi, I., Kawasaki, G., Ikeda H., Minamizato T., Shiraishi, T., Fujita, S., Ikeda, T., Asahina, I., Umeda, M
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Journal Title
International Journal of Oral and Maxillofacial Surgery
Volume: 41
Pages: 1195-1200
DOI