2013 Fiscal Year Annual Research Report
児童精神科で薬物療法を受けている子どもを対象とした心理教育プログラムの実証的研究
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23792712
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
永江 誠治 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50452842)
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Keywords | アドヒアランス / 心理教育プログラム / 子ども / 児童精神 / ADHD |
Research Abstract |
H24年度に引き続き「アドヒアランスプログラム」を小学3年生~6年生の男女6名(5家族)、中学1年生~中学3年生の男女6名(5家族)を対象に実施した。また、H24年度に実施した結果と併せて解析し、本プログラムによる介入前後の対象者の変化について検討した。プログラム参加者17名(15家族)への介入効果として、以下のことが挙げられた。①自分が飲んでいる薬の名前を答えることができる子どもが優位に増加した(58.8%→76.5%, p=0.046)。②CAQ得点が優位に増加(p=0.027)しており、子どものアドヒアランスは向上した。③SAMBA-Chサブスケールのcostsとresisitanceが有意に減少(p=0.028, p=0.011)しており、子どもの薬に対する否定的な思いや抵抗感が減少した。④SAMBA-Paサブスケールのbenefitが有意に増加(p=0.006)しており、母親の薬に対する肯定的な思いが向上した。また、flexibilityは、Methylphenidateのみを服用している子どもの親だけが有意に増加(p=0.016)しており、薬の特性に合わせた服用方法へと改善された。⑤CSQ-8の中央値と四分位値は、子どもは30点(21.5, 32)、親は30点(20.5, 31.5)とどちらもプログラムへの満足度は高かった。 また、現在、対照群(プログラムに参加していない子どもと親)のデータを収集している。25名から研究協力の同意を得ており、すでに「介入前」のデータとして20名から回答を得ている。2~3ヶ月後を目途に「介入後」のデータを依頼する予定である。データがそろい次第、解析を行う予定である。
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Research Products
(3 results)