2013 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師による精神疾患を有する人への電話相談の効果評価
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23792746
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
角田 秋 聖路加国際大学, 看護学部, 准教授 (50512464)
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Keywords | 精神科訪問看護 / 訪問看護ステーション / 電話相談 |
Research Abstract |
本研究は、地域で暮らす精神障害者に対する訪問看護師による援助のうち、先行研究において特に社会機能が低い対象に多く実施されていた、訪問看護師による電話相談・対応について、その内容と効果を明らかにすることを目的として研究を開始した。 文献検討から、当初計画した訪問看護を提供する看護師ではなく、訪問看護利用者に対するニーズの把握が必要であると考え、研究計画を一部変更し、24年度に、25年度実施予定の訪問看護利用者対象のインタビューを実施した。 25年度は、質的分析の研究者のスーパーバイズを受けながら、インタビュー内容の分析をした。その結果をもとに、インタビューガイドとインタビュー自体の修正をおこなった。その後、出産にともなう休暇期間で研究が中断したが、産前産後の休暇または育児休業の取得に伴う補助事業期間延長制度を利用し、26年度には修正後の利用者対象のインタビューをおこない、地域で精神疾患をもち暮らす人のニーズのうち、訪問看護で支援できる内容について、利用者の視点で明らかにすることを目指し調査を継続していきたいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
訪問看護ステーションが精神疾患を有する人へ提供している電話相談業務を整理し、対象者への効果を整理する、これによる電話相談業務の意味づけを行い、訪問看護ステーションによる訪問と電話相談を組み合わせた効率的な支援のあり方を検討することを研究目的とした。25年度は、質的分析の研究者のスーパーバイズを受けながら、インタビュー内容の分析をした。現在までの達成度は、産休取得のためインタビュー数が少なく、やや遅れている。来年度は、修正後の本調査を継続実施し、利用者の視点で、電話相談のニーズを明らかにし、訪問看護ステーションが実施できる電話を用いた支援を明らかにすることを目指し調査を継続する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビューガイド修正後の、分析をしながらのインタビューの実施をおこなう。 これまでのインタビューから、地域で精神疾患をもち暮らす人のニーズが、電話による「相談」よりも「確認」行為と、「安心感の獲得」にあることが考えられた。このことから、以下の変更を加え、調査を継続する。 ・電話をかけたときの行為や役に立ったことの有無よりも、その時の本人の視点、例えばスタッフの具体的対応への本人の評価に焦点をあてて尋ねる。 ・行為と気持ちをセットで取り扱えるようにガイドを修正し、オープンクエスチョン形式で気持ちを丁寧に聞く。 修正後にインタビューを継続する。その後、質的研究の専門家によるスーパーバイズを受け分析し、精神科看護の研究者によって妥当性の確認をし、まとめと発表をおこなう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度に産前産後休暇および育児休暇取得を取得し、25年度実施予定の残りの調査と分析を26年度に延期したため。26年度にはインタビュー調査と発表を予定している。 インタビュー調査を実施するため、調査旅費、調査謝礼、インタビュー音声データの文字起こしの委託費用が発生する予定である。また、学会抄録と発表原稿作成のための英文校閲の業者委託を予定している。学会において情報共有と実践報告の収集、発表を予定しているため、旅費、学会参加費での使用を予定している。
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Research Products
(1 results)