2012 Fiscal Year Annual Research Report
バイオディーゼル資源作物ジャトロファに由来する毒性成分の生体影響評価に関する研究
Project/Area Number |
23880028
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
中尾 元幸 久留米大学, 医学部, 助教 (60610566)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | バイオディーゼル / ジャトロファ / 発癌プロモーター / 健康影響評価 / 急性毒性 / ホルボールエステル |
Research Abstract |
バイオディーゼル資源作物であるジャトロファ(Jatropha curcas)より毒性成分の1つであるホルボールエステル類の単離を行った。新規な単離方法を開発し、ホルボールエステル類の大量精製に成功した。ジャトロファには6種のホルボールエステルが含まれているが、培養細胞を用いた形質転換実験の結果、最も力価が高く含量の多かったホルボールエステル画分(DHPB)について、マウスを用いてその毒性について検討した。分取したホルボールエステルをマウスに塗布した結果、高濃度では急性毒性を示し、体重の減少、脾臓の萎縮や下痢、消化管からの出血などが見られた。血液では白血球、特にリンパ球の減少が顕著であった。形質転換試験において、DHPBは強い活性を示したため、発癌プロモーターとしての活性があるものと考えられた。そこで、マウスに発癌イニシエーターである7, 12-ジメチルベンズ[a]アントラセンを塗布した上で急性毒性を示さない程度の低濃度でDHPBの塗布を行ったが、これらのマウスには発癌は見られなかった。同濃度のホルボール12-ミリスタート 13-アセタート(PMA)ではマウスに発癌が見られたことから、培養細胞を用いた形質転換試験は、必ずしも実際の発癌プロモーター活性を反映しないことが示唆された。ジャトロファ塗布マウスにおいて脾臓の萎縮が見られたので、ジャトロファ塗布マウスの脾臓よりcDNAライブラリを作成し、DNAマイクロアレイを行った結果、GM-CSF, IFN-γ, IL-6, LIX mRNAレベルの上昇が見られた。また、簡便なジャトロファ由来ホルボールエステル類の検出法として、ホルボールエステル類の共通構造であるホルボール環に対する抗体を作成し、ELISA法の確立を試みたが、ホルボール環への化学的修飾が難航し、抗体の作成には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)