2023 Fiscal Year Research-status Report
近代の欧米におけるテンペラ技法の検証および現代の処方の提案
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23K00187
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
星 美加 筑波大学, 芸術系, 助教 (20752744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仏山 輝美 筑波大学, 芸術系, 教授 (70315274)
鳥越 義弘 横浜美術大学, 美術学部, 助教 (80831578)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | テンペラ・リバイバル / テンペラ・グラッサ / テンペラ・マグラ |
Outline of Annual Research Achievements |
テンペラ・リバイバルの中心とされるドイツ、オーストリア、イタリア、アメリカ、イギリスに焦点を当て、近代のテンペラ技法に関連する研究論文および技法書の広範な文献調査を実施した。調査の結果、各国におけるテンペラ技法の定義や処方には顕著な違いが存在し、各国の文化的背景が技法にどのように影響しているかが理解することができた。また、これらの技法の特徴とその進化についても詳細に分析した。現在、本研究は各国のテンペラ・リバイバルの波及の全体像をまとめる段階にある。この段階を経て、次年度以降に予定されている現地調査に向けて、各国の研究施設や大学との連携を深めるアプローチも進行中である。 研究の成果発表としては査読付投稿論文1本、審査付作品二点がある。 査読付論文については、イタリアでのテンペラ・リバイバルの後継者の一人であるピエトロ・アンニゴーニ(Pietro Annigoni,1910ー1988)のテンペラ技法について、現地調査の結果をもとに芸術学論集において発表した(2023年12月)論文題目「ピエトロ・アンニゴーニのテンペラ・グラッサ技法についての一考察ーイタリアでの調査をもとに」。また、ピエトロ・アンニゴーニのテンペラ・グラッサの処方を応用した作品「Corpus Chrisitiの行進Ⅰ,Ⅱ」(アクリル、油彩、テンペラ、和紙、銀箔、金箔)2点を2023年10月一般社団法人二紀展において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究資料である各国の書籍、研究論文の収集がまだ不十分である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度においては引き続き、各国の技法書、研究論文の収集と分析を進め、中間報告として学会での研究発表を行う予定である。また、テンペラ・リバイバルの中心となった美術大学および研究機関への現地調査を行う。令和6年度の現地調査においては、ドイツ・オーストリアを予定しており、ミュンヘンのDoerner Institute、Academy of Fine Arts Munichへの調査を予定している。
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Causes of Carryover |
書籍や論文資料の購買の進捗が進んでいないため。また、次年度から行う現地調査の旅費の価格高騰により、当該年度の執行予定金額を減らし、次年度の予算に補填する計画である。
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Remarks |
第76回二紀展(作品「Corpus Christiの行進Ⅰ,Ⅱ」二点(各130.3×194cm、油彩、アクリル、テンペラ、銀箔、金箔、和紙 / 準会員出品)2023.10.18-30,語) 国立新美術館
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