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2023 Fiscal Year Research-status Report

A Study of the Characteristics of Social Work on Hospital Ethics Committees

Research Project

Project/Area Number 23K01866
Research InstitutionKwansei Gakuin University

Principal Investigator

林 真帆  関西学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (50523304)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 織原 保尚  別府大学, 文学部, 教授 (50586823)
井上 祥明  独立行政法人国立病院機構別府医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, その他 (60813954)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywords臨床倫理コンサルテーションチーム / 医療ソーシャルワーカー / 役割期待
Outline of Annual Research Achievements

2023年度は 医療機関における倫理委員会の実態調査と倫理委員会におけるソーシャルワーカー(MSW)のへの役割期待の明確化に取り組んだ。まず、国内外の先行研究をもとに30の質問項目を抽出した。次に、日本臨床倫理学会に所属し、かつ臨床倫理認定士のいる34医療機関の臨床倫理コンサルテーションチームのチームリーダーとMSWに対してWebアンケート調査を実施した。回答率は、チームリーダー44.1%、MSW29%であった。医療機関からの問い合わせ等からMSWが機能していない様子がうかがえた。
調査結果は次の内容である。①臨床臨床倫理チームの介入する課題は、意思決定能力の不足する患者、身寄りがない患者の医療行為に関する内容が最も多い。②カンファスの司会者や検討依頼者は、医師・看護師が担っており、MSWの関与はほぼなかった。しかし、チームリーダーはMSWにケース発見への期待を寄せている。③MSWはチームのなかで患者や家族に関する「情報提供」や「医療従事者へのサポート」の業務を遂行している。④MSWの「医療の中止や差し控えへの見解」への関与は低いが、今後関与すべき役割だと考えており、チームリーダーの期待と合致していた。⑤MSW自身が今後関与すべきとした「組織運営や倫理教育等」に関する項目についてチームリーダーの期待は低かった。⑥地域住民に向けた倫理講演会のリスト作成、セミナーの開催支援等地域に向けた役割は双方ともに期待していない。
以上のことから、日本では病院倫理委員会におけるMSWへの役割期待は患者や家族に関する情報提供や支援というミクロ領域への関与と役割期待が高い。しかし、教育、地域等に係るメゾ領域への関与や役割期待は低く、ミクロからマクロレベルの実践への期待が高い海外の調査(CsriKai,E.L1998)とは大きな開きがあった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

アンケート調査は実施できたものの、報告書・論文など成果物の作成までは至っていない。

Strategy for Future Research Activity

まず、2023年度調査の成果物を作成し、公表する。次に、研究計画に基づいて「病院倫理委員会におけるソーシャルワーク機能の明確化」に取り組む。具体的には、倫理的課題の発見に至るソーシャルワークの視点・対象認識と実践行為との関連を明らかにし、患者の権利擁護に資するソーシャルワークの諸要素を明確化する。
先行研究から対象認識の概念を整理する。次に価値と倫理に関する文献から調査分析の分析枠組みを設定し、医療ソーシャルワーカーを対象にインタビュー調査を実施する。
サンプリングは、日本臨床倫理学会所属でかつ臨床倫理コンサルテーションなどに携わる医療ソーシャルワーカーに依頼する。調査は、半構造化インタビューを実施し、7次元モデルにて分析する。結果は、論文等で公表する。
遂行上の課題については、2023年度調査結果を踏まえると医療ソーシャルワーカーが患者の医療決定における委員会などに参画していないことも考えられる。そのため、調査対象者が不足、もしくはデータ内容が不十分となる可能性が考えられる。この点については、研究目的に照らし合わせると医療決定に際しての倫理的課題を捉えていることが重要であるため、臨床倫理コンサルテーションチームに所属するという要件を緩和することも検討する。

Causes of Carryover

アンケート調査について、当初予定していた郵送ではなくweb調査としたため、通品費、物品費、人件費等の支出がなく次年度使用が生じたものである。
当該助成金は、今年度のインタビュー調査の旅費および謝金等に使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023 Other

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 医療の意思決定とソーシャルワーク : 社会福祉の視点と対象認識に焦点をあてて2023

    • Author(s)
      林眞帆
    • Journal Title

      Humah Welfare

      Volume: 15(1) Pages: 105-112

    • Open Access
  • [Remarks] 医療の意思決定とソーシャルワーク : 社会福祉の視点と対象認識に焦点をあてて

    • URL

      https://kwansei.repo.nii.ac.jp/records/30946

URL: 

Published: 2024-12-25  

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