2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K04315
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
小熊 博 富山高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (40621909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀田 卓 広島大学, ナノデバイス研究所, 教授 (10343039)
的場 隆一 富山高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30592323)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 屋内位置推定 / 無線LAN |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、無線LANのアクセスポイント(以下、AP)のみを用いた屋内位置推定手法の開発のため、アルゴリズムの検討および富山高専の校舎をフィールドに無線LANのAPの設置位置とデータセット量が推定精度に及ぼす影響についての検討を行った.アルゴリズムには決定木を用いた。また、測定用のモバイルアプリケーションの作成を行った。 廊下に配置されたAPのみを活用した場合の正解率は誤差無しで約40%、2m誤差では約80%の正解率が得られた。廊下と教室に設置したAP情報を得た場合と比較して、誤差無しで10%、2m誤差では30%以上も正解率が向上することがわかった.また、階をまたぐ誤測率の点では、約1%までおさえることができた。 さらに、web用のアプリケーションおよびAndroidスマートフォンを対象に屋内位置推定用のアプリケーションの試作を実施した。Androidアプリケーションでは、周辺AP情報の取得回数による位置推定とリアルタイム位置推定機能を実装した。実験の結果、測定結果の約70% が2m誤差範囲であり、周辺AP情報の取得回数を増加させることで推定精度の向上を示した。 なお、上記の方法により一次元での屋内位置推定としては、2m誤差で約80%の正解率が得られた。一方で、webアプリケーションにより教室等の屋内について評価したところ、一次元と比較して誤差が大きくなった。本要因は電波の反射による受信電力が大きく変動した影響を受けていると考えられる。そこで、新たな手法が必要であることがわかり、調査および予備実験を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アルゴリズムの構築、アプリケーションの作成等もできており、順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現行の方式では一次元での屋内位置推定手法としては有効である。一方で、二次元での屋内位置推定手法については改善が必要である。 他の方式も検討することで、二次元での屋内位置推定手法の開発を進める。
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Causes of Carryover |
校務により当初の予定より出張が少なくなったことと、ソフトウェア設計中心の研究となったため、予定よりも使用額が少なくなった。 翌年度については、着実に研究を進めるとともに、研究成果について積極的に学会発表を進めていく。
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