2023 Fiscal Year Research-status Report
高生着性次世代NOGマウスの開発と汎用的ヒト化マウス作製の基盤技術構築
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23K05608
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
伊藤 亮治 公益財団法人実験動物中央研究所, 実験動物応用研究部, 室長 (60425436)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | NOG-W41-EXLマウス / 高度化ヒト化マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、新たなヒト化マウスの基盤系統として開発した、c-kit変異NOG-W41マウスへのヒトサイトカイン遺伝子導入による次世代型NOG-W41マウスの開発、およびこれらモデルへのヒト造血幹細胞移入による高生着性次世代NOGマウスの樹立を目指し、新たなヒト化マウスモデルの確立を進めている。 今年度は、NOG-W41-hIL-3/hGM-CSF Tg(NOGW-EXL)マウスの樹立とヒト化後のヒト免疫細胞の解析を行なった。本系統は予想以上にヒト細胞の生着性が高く、放射線非照射でわずか5,000個の市販CD34+細胞移植により高度なヒト免疫細胞の生着性を確認した。また、ヒト顆粒球やマクロファージなどのミエロイド系細胞の分化も確認できたため、従来の多系列細胞分化モデルであるNOG-EXL以上に簡便かつ安定的にヒト化マウスを作製できることが明らかとなった。 本研究成果を論文化し、現在投稿中である。また、他の次世代NOG-W41マウスの開発も継続して進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
NOGW-EXLマウスを用いたヒト化マウス作製試験において良好な結果が安定的に得られ、当初予定よりかなり早く論文投稿まで進んだため。
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Strategy for Future Research Activity |
他のサイトカインを発現するW41背景マウスを順次開発する。特にヒト好中球が分化するNOG-G-CSF KIマウスのW41化を進め、ヒト好中球を安定して簡便に分化させることができるモデルの開発を優先的に進める。
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Causes of Carryover |
残額1,346円とほぼ計画通りであったが、学会の旅費交通費が想定より安価に済んだことが残額発生の要因である。
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