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2023 Fiscal Year Research-status Report

膵頭十二指腸切除周術期に複合的迅速微生物検査を応用した新たな抗菌治療戦略の構築

Research Project

Project/Area Number 23K08209
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

藤井 努  富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (60566967)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 仁井見 英樹  富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (50401865)
山本 善裕  富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (70452844)
田中 晴祥  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80793504)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords膵頭十二指腸切除 / Tmマッピング法 / PCR
Outline of Annual Research Achievements

膵頭十二指腸切除(PD)後の膵液瘻(PF)をコントロールするために適切なドレナージと培養結果を基に抗菌薬治療を行うというほかは画期的な新規治療戦略に関するエビデンスはほとんどない。PFに伴う感染巣から、腹腔内膿瘍や敗血症に起因する多臓器不全をきたしたり、周囲の血管壁を破綻させて術後出血を引き起こし、致命的となりうる対策が重要な合併症である。しかし、PFに対する画期的な治療戦略およびその介入効果についての質の高いエビデンスがないのが現状である。
術後PFとこれに随伴する感染巣をコントロールする戦略は大きく二つである。すなわち、適切なドレナージと適切な抗菌薬選択である。しかし、この抗菌薬選択に未だ大きな課題が残されている。菌種の判明とそれに引き続く感受性検査をもとに抗菌薬をより特異的なものに変更できるのは術後1週間以上たってからの事が多い。適切な抗菌薬の選択により膵切除を受ける患者の周術期感染症がコントロールでき、腸内細菌叢が改善するというエビデンスはほとんどない。
2023年4月より膵頭十二指腸切除を行った30例に対して、術後のドレーン検体に対してRMiX-PATおよび通常の培養同定感受性検査を術直後、術後1日目、3日目、5日目に行い、複合的新規迅速微生物検査法を用いた、状態が不安定な術後超早期に起炎菌を同定し先回りした治療戦略(RMiX-PAT)が、のちに判明するドレーン培養同定感受性検査の結果を参照して、どの程度理論上適正であったかどうかを検討した(RMiX-PAT治療適合率・標的カバー率)。また、RMiX-PAT導入により、周術期アウトカムが改善したか、広域抗生剤の使用量が減少したかを検証した。これに加え、膵切除を受ける膵癌・胆道癌患者において、適切な抗菌治療が健全な腸内細菌叢形成に寄与しうるかどうかを探索的に検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

症例登録とRMix-PATは完了し、現在データ解析を進めている。

Strategy for Future Research Activity

データ解析を行い、国内外の学会で発表し、ブラッシュアップしたのちに査読付き欧文科学誌に投稿する。

Causes of Carryover

PCRの条件設定および症例集積に当初計画より時間がかかったため、データ解析開始が遅れてしまった。そのため、研究の総括、学会発表、論文化を次年度に実施することになった。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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