2023 Fiscal Year Research-status Report
卵巣癌PDXモデルを用いたPARP阻害剤耐性解除機構の解明と個別化治療への応用
Project/Area Number |
23K08834
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
大道 正英 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10283764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正美 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (00551748)
田路 明彦 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60965929)
佐々木 浩 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (80432491)
田中 智人 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (90411363)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / PARP阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤の維持療法により卵巣癌の予後は改善されつつある。しかしながら、当初はPARP阻害剤の維持療法に奏功していても耐性性をきたす症例を経験する。本研究では、PARP阻害剤耐性化および耐性解除に関与する因子を解明することで、卵巣癌の予後改善を目指す。具体的には、卵巣癌維持療法の導入時点で、既存のPARP阻害剤のうち最も有効性が高いと予測されるものを患者個別に選択しうる方法を具現化することで、進行卵巣癌患者に対する個別化治療による予後改善を目指すことを目的とする。 そこでまず、PARP阻害剤耐性細胞株を構築し、耐性株と感受性株(親株)で発現変動の見られる遺伝子を抽出することとした。プラチナ製剤感受性再発卵巣癌の維持療法としてPARP阻害剤を用いるモデルでの検証とするため、本研究では卵巣癌細胞株としてA2780を用いることとした。プラチナ感受性はMTSアッセイにて検討した。シスプラチン添加により、濃度依存性にA2780細胞の増殖が抑制されることを確認した。次に、この細胞に様々な濃度のPARP阻害剤(オラパリブ、ニラパリブ、ルカパリブ)を添加し、PARP阻害剤耐性株の樹立を試みることとした。現在、PARP阻害剤耐性株の樹立に向け、至適濃度の検討を行っているところである。耐性株樹立の確認は、MTSアッセイおよびcell countにて行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PARP阻害剤の樹立に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
PARP阻害剤抵抗株を樹立でき次第、それらの細胞株を次世代シーケンサーを用いてRNA解析、GO解析を行う予定である。
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