2023 Fiscal Year Research-status Report
育児期看護師を「多様な正社員」で雇用する成果は何か
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23K09859
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
渡邊 里香 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (30822762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞鍋 雅史 嘉悦大学, 経営経済学部, 教授 (20537071)
芳賀 邦子 東京情報大学, 看護学部, 助教 (90792565)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 病院 / 看護師 / 夜勤 / 給与 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の問いは、育児期看護師を「多様な正社員」で雇用することによる成果は何か、である。看護師の雇用形態による差について、既存のデータから勤務条件と業務内容を整理したところ、看護師における正規と非正規の違いは夜勤実施の有無と時間外労働時間数であった。夜勤が正規労働者になる壁になっているならば、夜勤を選好する要因を明らかにすることで、夜勤者を確保しさらに、正規雇用が選択肢となる雇用条件の提案につながると考えた。 そこで、2023年度は、病院で勤務する看護師を対象とし、夜勤に対する意向調査をwebアンケートにて実施した。アンケートは業者に委託し、500名のデータを入手した。①夜勤の実施の有無を目的変数、属性を説明変数としたロジスティック回帰分析、②夜勤実施者のなかで、今後夜勤を増やすことにポジティブかネガティブか、を目的変数、属性や夜勤手当を説明変数としたロジスティック回帰分析を実施した。夜勤実施、夜勤意向に関連する要因が明らかとなった。 経済的な報酬も要因に含めて検討し、その要因は正規雇用を選択することにつながる可能性がある。今後、看護師の雇用のあり方に示唆を得るため、看護労働のアウトカムに関する検討、労働供給に関する検討、海外での看護師雇用に関する情報収集などをすすめていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題に関する情報の整理から文献検討、初年度調査の研究計画作成、倫理審査までがスムーズにすすめることができたため、順調に伸展した。 また、調査目的や調査内容の特徴から、web調査の委託業者を通じて全国調査を行ったため、対象者のリクルートに時間を要しなかった点も、順調に伸展した理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度調査により、夜勤実施、夜勤意向に関連する要因が明らかとなった。 経済的な報酬も要因に含めて検討した。公定価格で医療サービスが提供されている日本でのこれまでの医療職の労働供給に関する検討内容や政策の方向性とはマッチしない可能性もあり、結果を学術集会や学術雑誌で報告することで、ディスカッションしていくことが重要であると考えている。 夜勤の選好要因は、労働者にとっては、正規雇用の選好要因ともなりうる。今後、看護師の雇用のあり方に示唆を得るため、海外での看護師雇用に関する情報収集などをすすめていく予定である。
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Causes of Carryover |
調査内容の特徴から、アンケートをweb調査とし、業者へ業務委託して実施した。業者との打ち合わせや調整の時期が年度末にかかったことと、対象者を看護師免許保有者としたためデータが納品されるまで、金額が変更となる可能性があったことより、調査費用を多めに見積もっておく必要が生じたため、前倒し請求した。しかし、実際の費用は見積もっていたよりも少なく抑えられた。
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