2023 Fiscal Year Research-status Report
地域の【かかりつけ助産師】創設 ―産官学がつなぐ妊娠期からの子育て支援―
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23K10071
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Research Institution | Niigata Seiryou University |
Principal Investigator |
小島 さやか 新潟青陵大学, 看護学部, 助教 (40599263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正子 新潟青陵大学, 看護学部, 准教授 (10339947)
池田 かよ子 新潟青陵大学, 看護学部, 教授 (60339942) [Withdrawn]
久保田 美雪 新潟青陵大学, 看護学部, 助教 (30339949)
森田 千穂 新潟青陵大学, 看護学部, 助教 (20774772)
坪川 トモ子 新潟青陵大学, 看護学部, 教授 (60639087)
伊豆 麻子 新潟青陵大学, 看護学部, 助教 (50410246)
渡邊 典子 新潟青陵大学, 看護学部, 教授 (80269563)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 助産師 / 子育て / 妊娠期 / 妊婦訪問 / 産官学連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究が目指すのは、妊娠期から継続し、一貫性のある子育て支援の充実である。これまで新潟県阿賀野市を拠点に、妊娠期の支援充実を目指して地域の開業助産師による妊婦訪問を実施し、さらに要支援妊婦を一定基準で把握する指標を開発した(JSPS基盤C,18K10521)。本研究では、産(開業助産師/分娩施設)官(阿賀野市)学(大学)が連携協力して、妊娠期から子育てを一貫して支援できる【かかりつけ助産師】制度を創設し、産官学の資源を一体化した支援体制を創りモデル地域として発信し社会に貢献することを目的としている。3年間で ①妊娠期から一貫した子育て支援、②個別のニーズに沿った妊婦訪問実施、③分娩施設がない地域の医療・行政の連携を目指し取り組んでいる。 2023年度(1年目)は、研究の基盤づくりとして、まず母子を支える各業種の役割分担の整理を行った。国内外における母子の継続支援に関して、行政・開業助産師・分娩施設の役割遂行と連携に関連して文献や各専門職種への聞き取り調査等から知見を整理した。続いて妊産婦のニーズを満たす妊婦訪問の検討を行った。妊婦訪問を実施した開業助産師と、それを受けた妊産婦への調査から明らかになった課題を解決すべく「妊産婦のニーズを満たす妊婦訪問のあり方」について調査を計画した。各地域の助産師会会員を対象に実施できる準備が十分に整ったところである。さらに研究協力者である阿賀野市子育て支援センターと連携して妊産婦支援の現状と課題を整理し、「妊婦訪問シート」の作成に向けて準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度(1年目)に計画した、「母子を支える各業種の役割分担の整理」ならびに「妊産婦のニーズを満たす妊婦訪問の検討」が進んでいることから、概ね順調に進展していると判断する。「妊産婦のニーズを満たす妊婦訪問のあり方」調査については、各専門職の立場からの意見を取り入れ調査票の設計に時間を費やし検討したことと、調査対象者を調査研究計画時より拡大したことにより調査結果の分析には至っていない。次年度の課題とともに遂行予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度(2年目)は、希望する全ての妊婦を対象に妊婦訪問の実施を行い、評価・改善をしていく。まず、地域の開業助産師である【かかりつけ助産師】による希望者全てへの訪問・面談の実施に向けて体制を構築する。阿賀野市子育て支援センター、かかりつけ助産師(従前より地域の乳児全戸訪問を行っている開業助産師)、地区担当保健師と連携して実施の準備を進める。妊婦訪問の形態は妊婦は自らが希望する方法をとれるよう、いくつかの訪問形態を想定して対応できるよう検討していく。 続いて、妊婦訪問時に使用する「妊婦訪問シートの評価」を、かかりつけ助産師を対象に行っていく。妊婦訪問の時期・内容・方法、妊産婦の健康状態把握の簡便さ、明確さ、地域の周産期医療、母子保健、福祉、子育て支援に関する情報提供のしやすさ、行政や医療機関との連携・情報共有の判断のしやすさなどを評価し、改善していく予定である。
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Causes of Carryover |
研究1年目に計上していた調査の分析等に要する経費の支出を2年目に変更したことによるものである。3年間で予定通りの支出となるよう、問題なく計画を進めている。
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