2023 Fiscal Year Research-status Report
精神障害当事者の参画によるリカバリーモデルに基づく地域ケアシステムの開発
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23K10285
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
成田 太一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70570521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 奈緒 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30270937)
清水 智嘉 山梨県立大学, 看護学部, 助教 (80735621)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 精神障害者 / 地域生活 / リカバリー / ケアシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域で暮らす精神障害者が孤立せずその人らしい暮らしを送っていくため、精神障害者の地域生活の実態を把握した上で、精神障害当事者の参画によるケアシステムを構築していくことを目的としている。2023年度は、先行研究等から精神障害者の地域生活の課題の抽出を行ったとともに、2024年度の精神障害者を対象とした地域生活の実態に関する質問紙調査の実施に向けた準備を行った。 先行研究等から、精神障害者の地域生活での課題として、退院後の現実の生活の苦しさ(田中,2017)がある中で、コミュニティインテグレーションが推進されており(塩田,2018)、精神障害者の高齢化に伴う課題(松浦,2017)も生じる中、多職種連携による支援体制構築の必要性(松下,2017)が高まっていることが整理された。また、具体的な地域で暮らす精神障害をもつ人の生活のしづらさとして「ケアにおける精神障害をもつ人と看護師の認識のずれ」「職場や地域社会における精神障害者の受け皿の不備」「地域住民の精神障害をもつ人に対する偏見や知識不足、無関心」「精神障害をもつ人への他者からの過干渉」(森實,2015)や「地域の人との交流活動や生きがい」「就労希望」(巽,2013)が挙げられている。 先行研究により報告されている精神障害者の地域生活の課題をもとに2024年度の実態調査の実施に向けた研究計画の立案を行い、倫理審査委員会への申請を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定のとおり2024年度の質問紙調査の実施に向け進捗しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の質問紙調査の実施では、フィールドである市担当者の協力を得ながら、準備を進めていく。また、2025年度のモデル地区における地域ケアシステムの検討が進められるよう、フィールドおよび研究分担者と検討を進めていく。
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Causes of Carryover |
質問紙調査の準備が順調に進むことを想定し前倒し申請を行ったが、一部調整に時間を要し、具体的な準備が2024年度に持ち越しとなったことにより残額が生じた。残額は、2024年度の質問紙調査の費用として使用する。
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