• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

動きのアノテーションを用いた身体表現における共・創感覚の解明

Research Project

Project/Area Number 23K10750
Research InstitutionToyo Eiwa University

Principal Investigator

西 洋子  東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (40190863)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 笹井 一人  茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (00532219)
三輪 敬之  早稲田大学, 理工学術院, 名誉教授 (10103615)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords共創 / 身体表現 / 「創」感覚 / てあわせ / アノテーション
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、年齢や性別、障害の有無や技術的差異のある二者が全身で行う自由で創造的な身体表現を対象に、動きのアノテーションと解析を通して、身体的同期の生起と消滅,ズレやよどみをも含む多様なパターンの生成、転換、衰退の動態を把握し、身心の共振の深化や「創」感覚の発現との関係性を検討することで、共創表現の評価指標を導きだすことを目的とするものである。研究初年度である2023年度は、以下の1、2に示すように、実践現場と実験的状況の両方で、分析対象となる動画の収録を進めた。また、熟練者を対象に「創」感覚出現の瞬間や場面の主観的報告が可能かどうかを検討するために、表現直後にELANを用いたラベルづけを行う手法を試した。
1.てあわせ表現の映像収録 :西がファシリテータを務める身体による共創表現の実践現場で、「てあわせ表現」を行う場面の動画収録を行った。1回90分のワークショップにおいて、年齢や性別、障害の有無や経験等の差異の大きな二者がてあわせ表現を行っている場面を多く収録することができた。
2.共創表現の評価指標の基本モデル作成のための熟練者同士のてあわせ表現実験:3名のファシリテーション熟練者を対象に、熟練者同士のてあわせ表現を行い、動画の収録を行った。また、ELANを用いて 「創」感覚がひきだされたと実感される瞬間や場面に熟練者自身がラベルづけを行った。
本年度の成果として、研究の目的に即した、分析対象として有効な多くの動画を収録することができた。また、熟練者による「創」感覚の主観的報告については、表現直後にELANを用いたラベルづけを行う手法が有効であり、今後の研究への見通しをたてることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

・実践現場での動画収録は順調に進んでおり、ファシリテーション熟練者を対象とする実験的な状況での動画収録やELANを用いた「創」感覚のラベルづけも順調に行うことができた。
・収録した動画を対象とした動きの分析については、視点の検討に時間を有し、やや遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

2023年度に収録した動画やELANを用いたラベルづけを対象に、今後は以下の検討を進める。
1.共振のモードの評価と「創」感覚の発現:収録した動画の「てあわせ」を、「ひと流れの表現」に区分して共振の深化(西・三輪2012)の5つのモードを指標とするラベルづけを行う。この結果と熟練者が「創」感覚がひきだされたと実感されるとラベルづけをした結果とを突き合わせて、共創表現の評価指標の基本モデルを検討する。
2.参加者の経時的変化の検討:収録した実践現場の動画を対象に、左右の足の接地状況・手のあわせ方等のアノテーションを行い、ワークショップ参加者の経時的な変化を追跡して定量化・可視化することを試みる。あわせて、1で検討した評価指標を用いた評価を行い、有効性や応用可能性を確認する。
3.総合考察: すべての結果を総合して、共創表現の評価指標を導きだし、「身体は『共創』を成立させるか」を討議して、学会発表や論文投稿等の社会発信と現場での活用につなげる。

Causes of Carryover

・映像収録用のビデオカメラ等を複数購入予定であったが、初年度である2023年度は試行的な収録という位置づけであったことから、保有している機材を使用した。2024年度は実践現場でのより鮮明な映像収録を行う計画であり、撮影機材を購入する予定である。
・2023年度は研究対象となる動画収録は行ったが、分析は開始したばかりであり、研究補助者の謝金が予定より少なかった。2024年度は熟練者の動画のより詳細な分析を開始するため、研究補助者謝金が必要となる。
・2023年度は関係学会が近郊での開催であったことから、旅費の支出を抑えることができた。2024年度は複数の学会での発表を予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 共創する子どもたち-共に創りあうからだ-2023

    • Author(s)
      西洋子
    • Journal Title

      発達

      Volume: 176 Pages: pp.69-75

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi