2023 Fiscal Year Research-status Report
Investigate the effects of remimazolam on immune function
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23K15606
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
月本 翔太 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40790762)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | レミマゾラム / 抗酸化作用 / 電子スピン共鳴法 / 抗炎症作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年4月に近畿大学から神奈川歯科大学へ異動となったが、研究体制は維持したままである。近畿大学で得られた全身の炎症反応に関する臨床データ(主に、C反応性たんぱくの変化や末梢血液像の割合変化など)から、CRP産生抑制がみられることが分かっていた。しかしながらこの機序は不明であった。科学研究費申請時点で細胞レベルでシグナル伝達系やサイトカイン産生を追いかける予定であったが、異動先の神奈川歯科大学に電子スピン共鳴装置があり、抗酸化作用を計測できる実験施設があった。ヒドロキシラジカルを代表とする活性酸素種(ROS)による酸化作用によって炎症反応が生じていることはこれまで知られているが全身麻酔の分野ではあまり検討されていない。2023年度は抗酸化作用によるCRP産生抑制に着目し、研究を進めるに至り、2024年3月にその結果をImmunity, inflammation and disease誌に投稿した(S Tsukimoto, et al. “Anti-inflammatory potential of remimazolam: A laboratory and clinical investigation.” Immunity, inflammation and disease vol. 12,3 (2024): e1218. doi:10.1002/iid3.1218)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
異動もあり、当初の予定していた研究内容と一部修正した部分もあるが、全体としては順調に研究は進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度に行った抗酸化作用によるCRP産生抑制に関して、サイトカインやシグナル伝達系に着目して研究を行っていく予定である。まずはin vitroから始まり、可能であれば動物実験が行うことができればよいと考えている。
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Causes of Carryover |
当初予定は、細胞レベル・動物レベルでの研究予定であったが、異動があったこと、さらに異動先で新たに行った実験結果とこれまで得られていた臨床データを合わせて報告することがメインとなったため、物品費の支出が当初予算より少なくなったことが原因である。2024年度に向け、実験計画に合わせて消耗品等を購入する予定である。
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