2023 Fiscal Year Research-status Report
Construction of an Efficient and Robust Ophthalmic Big Data and AI System through Implementation of Federated Learning
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23K17434
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大鹿 哲郎 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90194133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 良 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70301067)
木内 岳 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (70898478)
上浦 尚武 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (80275312)
田淵 仁志 広島大学, 医系科学研究科(医), 寄附講座教授 (80364008)
三宅 正裕 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (90812793)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Keywords | 協調機械学習 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
白内障手術患者における術後屈折値・視力予測を行うために,患者基本情報,画像データ,生体計測値,IOL規格に関するデータ収集を開始した.患者基本情報,生体測定値,挿入眼内レンズ規格から,予測される術後屈折値を算出するAIモデルを作成し,実際の術後屈折値と比較した.屈折誤差が最小となる最適な計算モデルを作成し,既存の計算式(AIにより作成されたものではない)と比較した精度を比較している.さらに,眼底・前眼部写真などの画像情報から,白内障手術後の視力予測を行うAIモデルを構築し,実際の術後視力との関連を検討する予定である. 各大学病院内に設置したAI解析用のGraphics Processing Unit(GPU)マシンに各施設の事前処理済み眼科画像及び眼科検査情報を読み込むための準備を行った.GPUマシンを各施設に導入し,現在は一カ所に集めてチューニングを行っている.今後,疾患に応じて,眼底写真,光干渉断層計(OCT)画像,静的視野データ,術前生体計測値,術後自覚屈折値,前眼部写真,手術動画,術中パラメータを収集し,調整する.これらのデータに対して,AI解析まで各施設内で行う.AI解析は,ネットワーク中央に置かれたサーバ内で各施設に向けてあらかじめ計算されたタイミングで行われ,演算過程のパラメータのみがやり取りされることで,各施設で分散して行われるAI解析が,あたかも一体化された解のように行われる.個人情報保護法に触れずに施設内に医療情報を留めておけ,中央サーバでAI演算を自動的に管理できる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
術中安全にかかわるAIモデルの作成に関し,患者基本情報,術中動画,手術装置の術中パラメータ,挿入IOL規格に関するデータ収集を開始した.手術装置に記録されている,術中のフットペダル位置情報,吸引圧・吸引流量・超音波出力などのパラメータを収集し,術中動画と合わせてAIによる解析を行う.セグメンテーション技術を利用することで,手術の円滑度や質を定量的に評価するAI構築を目指す.また,術中合併症の発生に結びつく危険な動作を検出するAIモデルの構築を行う.
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Strategy for Future Research Activity |
協調機械学習によるAIモデル作成と最適化,統計解析のために,各施設内で得られた演算過程のパラメータを兵庫県立大学に設けた中央サーバに送信するための準備を行っている.全施設の演算パラメータを統合することで,研究全症例の教師データに基づいたAIモデル(以下,汎用AIモデル)を協調機械学習により完成させる.さらに,施設単独のデータを学習に用いたモデル(単独AIモデル),全施設データによる学習時に,各施設データに重み付けをして最適化を行ったモデル(最適化AIモデル)を構築する.汎用AIモデルと合わせ3種のAIモデルについて,診断・予測精度を比較検討する.また,最適化AIの構築や精度向上に必要なデータ数についても検討する.
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Causes of Carryover |
世界的な半導体不足とGPU供給の逼迫により,解析マシンの購入が予定より遅れ,施設間の調整やパラメータの修正に時間を要した.次年度は計画通りに進行し,キャッチアップする予定である.
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