2023 Fiscal Year Research-status Report
A method for identifying taxonomy of plants and animals in metagenomic samples
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23K17514
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
澤藤 りかい 総合研究大学院大学, 統合進化科学研究センター, 日本学術振興会特別研究員(CPD) (50814612)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 古代DNA / メタゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、古代のメタゲノムサンプル(歯石・土壌など様々な生物のゲノムを含む試料)から動植物の分類群の確実な同定を行うことである。特に動植物に関しては、食物や環境など得られる情報が多い一方で、確実な分類群の同定は現段階で難しい側面がある。DNAの濃縮を組み合わせ、動物・植物の確実な同定を行い、かつ古代DNAの特徴(デアミネーション)を確認することで、より精度の高い情報が得られる。また、この手法を様々な試料に応用することで、考古学や文化財科学、人類学などの分野に貢献できると考えられる。 本年度は特に歯石・土壌のメタゲノムサンプルの古代DNAに関して、主にショットガンデータの動植物同定のパイプラインの検討を行った。refseqなどのミトコンドリア・葉緑体ゲノムのデータベースを用い、同時にバクテリアのデータベース(GTDBなど)も用い、全てまとめた一つのデータベースを作成し、その配列データベースをインデックス化しbowtie2でアライメントを行った。このような操作を行うことで、バクテリアなど動植物以外の誤同定を防ぎ、偽陽性を減らすことができた。またkrakenなどk-merベースの生物種同定法は偽陽性が高く、あまり信頼性が高い結果が得られないことも分かった。今後はデータベースを核ゲノムへと広げ、またターゲットキャプチャを用いることで、より効率的かつ網羅性の高い動植物同定法を作成していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね予定通りの進行であり、解析手法も問題なく施行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は動植物のターゲットキャプチャの解析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度にターゲットキャプチャの発注を行うことを想定していたが、当該年度はショットガンシーケンスの解析を中心に進めそちらの解析に時間がかかったためターゲットキャプチャの発注を当該年度に行うことができなかった。次年度にこの分を繰り越して用いる予定である。
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