2023 Fiscal Year Research-status Report
非侵襲による生体骨格筋形状の三次元構造の可視化・定量化とその応用への挑戦的研究
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23K18455
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
前大 純朗 立命館大学, スポーツ健康科学部, 助教 (60774586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊坂 忠夫 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (30247811)
金久 博昭 鹿屋体育大学, 学長, 学長 (50161188)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 拡散テンソルトラクトグラフィ / 大腿部 / 臀部 / 筋機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまで主に脳神経領域の神経線維を抽出する目的で用いられてきた「拡散テンソルトラクトグラフィ(DTT)」を骨格筋線維に応用し、筋形状を三次元的に定量する方法を確立することを目的としている。より具体的には、1)様々な形状を有する種々の筋群を対象に、DTTによる筋線維の抽出(可視化)の精度を向上させ、2)得られた筋形状指標(筋束長、羽状角、他)と筋機能や筋傷害リスクとの関係を明らかにすることを目指している。
上記の目的を達成するために、2023年度は、日常生活や多くのスポーツにおいて重要な役割を果たし、研究対象となることが多い大腿部および股関節周辺部を対象に、各筋に最適なDTT撮像パラメータのモデルを作成することを試みた。その過程において、本研究手法を用いて多くの実績を残している国内外の研究者と連携した。その結果、大腿部や股関節周辺部の筋群において、DTTによる筋線維の抽出の精度を高めるモデルを作成することができた。
加えて、健常な若年男女を対象に、臀部および大腿部を対象に、股関節伸展(ヒップエクステンション)、膝関節伸展(ニーエクステンション)、脚伸展(レッグプレス)などの、様々な動作のトレーニング実験を複数実施し(継続中)、その前後でDTTの撮像を行った。現在は、種々の筋形状指標の定量化を進めており、今後はそれらと筋機能との関係、ならびにトレーニングによるそれらの変化を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた通り、DTTによる筋線維の抽出の精度を高めるモデルを作成することができたことに加え、トレーニング介入による筋形状の変化に関するデータも取得することができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度から継続して複数のトレーニング実験を実施しているため、2024年度中には100名以上の介入前後のDTTデータを有する予定である。今後は、それらの解析を行い、学会発表や論文執筆を進める。
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Causes of Carryover |
トレーニング実験(12週間)の被検者の多くについて、実験の終了時期が次年度になったため、謝金の支払いも次年度になった。そのため、次年度使用になった分の多くは、謝金の支払いに充当する。
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