2023 Fiscal Year Research-status Report
希少疾患等の臨床試験のノンパラメトリックベイズモデルによる外部データ利用法の開発
Project/Area Number |
23K19969
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大東 智洋 筑波大学, 附属病院, 病院助教 (90980863)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 臨床試験 / ノンパラメトリックベイズ / 外部データ / ヒストリカルコントロール / ハイブリッドコントロール |
Outline of Annual Research Achievements |
希少疾患などの臨床試験では,必要十分な被験者数でランダム化比較試験を実施することが難しい.この問題の対処として,臨床試験以外のデータ(外部データ)の利用が注目されている.外部データと新規試験の対照群データの間には,患者背景の違いや未測定因子の分布の違いにより,応答変数の分布に不均一性が生じる場合がある.このとき,これらの違いを適切に考慮せずに外部データを利用すると,治療効果の推測に問題が生じることがある. 本研究では,外部データと新規試験の対照群データの潜在的な違いを考慮した統計モデルを構築することで,外部データを適切に利用できるような解析手法の確立を目指す.さらに,応答変数が事象時間のときに,強い仮定が必要な既存の手法の問題点を解決する. 本年度は,外部データと新規試験の対照群データの潜在的な違いを考慮するために,ノンパラメトリックベイズモデルの一つである,dependent Dirichlet processに基づく手法を開発し,その動作特性を数値実験で評価した.提案手法の現状は,外部データが要約統計量・個人データ,応答変数が連続変数・二値連数のそれぞれの組み合わせに対応できる.現在,提案手法の理論的特性の整理と提案手法を実行するためのRパッケージの開発を進めており,これらが完了し次第,論文を投稿する予定である.さらに,応答変数が事象時間の状況に対応できるよう提案手法の拡張を進めており,結果を2024年度に開催される国際学会(Joint Statistical Meetings)で発表する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定どおりの提案手法を構築し,動作特性に大きな問題がないことを確認できている.論文投稿の目途は立っており,研究は順調に進捗していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
国際学会での発表後,論文化を進める予定である.応答変数が事象時間の状況に対応できるようにRパッケージも拡張する.
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Causes of Carryover |
異動準備に伴い,申請時に予定していた国際学会への参加を見送ったことにより旅費が予定額を下回った.今後は,円安の影響も考慮し,2024年度に参加する国際学会の旅費と論文投稿費用として計上する.
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