2022 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of Historical GIS for Disaster Prevention and Recovery
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20H01394
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤田 裕嗣 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (10181364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 剛 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (10431610)
高橋 清吾 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 講師 (10597313)
鈴木 康之 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (10733272)
宇根 寛 お茶の水女子大学, 文理融合 AI・データサイエンスセンター, 研究協力員 (20415037)
牛垣 雄矢 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (30508742)
安藤 哲郎 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (30706776)
深瀬 浩三 立正大学, 地球環境科学部, 特任准教授 (50631884)
宮里 修 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (60339645)
上島 智史 奈良工業高等専門学校, 一般教科, 准教授 (70710309)
堀 健彦 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (80313493)
仁木 宏 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (90222182)
山元 貴継 中部大学, 人文学部, 准教授 (90387639)
塚本 章宏 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (90608712)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 城下町 / 絵図 / 防災 / 災害復興 / GIS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は高校地理歴史科で必履修科目として来年度から新登場する「地理総合」に注目し、高等教育機関に務める研究者が中等教育の学校現場とも連携して研究を進めていくことを目指している。歴史地理学の研究成果を歴史GISに応用し、それを活用して中・高・大の地理教育の活性化を図りつつ、具体的に目指す実践的研究は、以下の三点である。 ①全国に分布する城下町をフィールドとして注目し、その中心としての城郭が防災の拠点になり得る側面に光を当てる。 ②歴史GISによる城下町絵図、過去の災害地図、新旧地形図、現代のハザードマップのデジタル重ね地図の作成。とくに重ね地図作成作業では、近世や近代初期に作成された絵図→地図への進化過程における測量の未熟さに対する配慮も必要であり、「陸軍省城絵図」にも注目する。 ③中高大連携による地理(学)教育における歴史GIS、城下町古地図アプリを活用した教材化と授業単元開発と実践も行う。城下町の事例について具体的な検討段階に本格的に入っている。絵図の残存状況なども勘案しつつ、「新型コロナ禍」の状況が、改善される期待を持てる点も念頭に置き、感染者がやはり依然として多い江戸は敢えて外すなど、若干の修正も試みている。さらに、近代初期に作成された「陸軍省城絵図」との関係で注目される城下町の選定は本格的な段階に入っている。研究代表者は、定年退職したが、かつての勤務校がある神戸大学の地元についても兵庫地理学協会とともに、本格的な実施段階へと一歩、進めている。事例の候補は、明石と姫路の他に、県北の豊岡と出石も視野に入れている。さらに、高校地理教育との連動のみならず、地方公共団体や地域の歴史に造詣が深い地元の組織(NGO・NPOや研究会)との連携も、重要な課題である、と考えている。なお、地方の地理学会から研究代表者に講演依頼があった福井県の県都、福井城下町には引き続き注目したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
絵図の残存状況なども勘案しつつ、近代初期に作成された「陸軍省城絵図」との関係で注目される城下町の選定なども試みようとしているが、「新型コロナ禍」の状況で、感染者数自体が依然として多い東京(すなわち、かつての江戸城の周辺)は敢えて外すなど、若干の修正も試みているため、計画通りにはやはり進まないのが現状である。まさしく5月8日に、新型コロナの感染症法上の位置づけは、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行することが正式に決まったので、国内の医療体制や感染者の費用負担などが、これまでと大きく変わる訳であり、前向きで、積極的な対応も試みたい。そこで、「陸軍省城絵図」との関係で注目される城下町の選定に本格的に入るなど、計画の進展に力点を置く方針である。 ただゴールデンウィークがまさに終わった段階で、感染者はやや増加傾向にあり、今後、大きな流行が起こる可能性は高いとの指摘も、やはりある。研究分担者も全国に分散する形でお願いした訳であり、それらの懸念に対しては引き続き、十分に注意したい。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、地震など、災害との対応をも視野に入れるのが骨子である。その点で言えば、今まさに喫緊の課題になっている「新型コロナ感染」も、災害と似たような性格を持っており、十分に対応を考えるべきである。地理学を主とした研究者の立場からも、「新型コロナ感染者」の動向には引き続き、注意を向けるべきだ、と認識している。
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[Book] 新詳地理探究2023
Author(s)
矢ヶ崎典隆ほか20名
Total Pages
346
Publisher
帝国書院
ISBN
978-4-8071-6651-0
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