2020 Fiscal Year Annual Research Report
Immigrant Entrepreneurs: The Role of Social Capital on Their Global Innovation
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20H01544
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
高橋 俊一 立正大学, 経営学部, 准教授 (00547896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 健太郎 駒澤大学, 経済学部, 教授 (70513836)
長山 宗広 駒澤大学, 経済学部, 教授 (80453562)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 移民起業家 / イノベーション / ソーシャル・キャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
当初2020年度(に割り当てられた予算における研究活動)は、(1)文献渉猟と先行研究の批判的検討、および(2)移民起業家の経営資源獲得とイノベーションに関する調査、であった。 (1)文献渉猟と先行研究の批判的検討:本研究の初歩は、移民のソーシャル・キャピタルがどのように形成、醸成され、過去の移民の海外資源獲得とその活用に繋げてきたのかを明らかにすることを目的とし、本研究課題に関連した先行研究、とりわけ社会学分野における移民研究の文献渉猟と批判的検討を行った。これは、研究代表者の高橋、また分担者の吉田および長山共に実施し、年度末に研究会を実施しそれぞれレビュー内容について報告を行った。 (2)移民起業家の経営資源獲得とイノベーションに関する調査:移民起業家の移民先での経営資源獲得およびイノベーションに関する実態を把握するために、当初は研究代表者の高橋、また分担者の吉田および長山共に、世界各地の日本人(日系人)移民起業家を対象とした調査を実施する予定であったが、2020年度は新型コロナウイルス感染症により事実上海外渡航が不可能になったため、移民起業家の実態を把握するためのアンケート調査を2021年1月より実施した。研究代表者の高橋はタイおよびミャンマー、分担者の吉田はフィリピン、同じく分担者の長山は中国に在住する日本人(日系人)移民起業家を対象とした。これらの調査においては、それぞれ現地における調査協力者を得て実施した。 なお、当初の調書には、過去の移民起業家に関する調査も実施することとしていたが、これは上掲同様新型コロナウイルスによる渡航制限を受けて、文献渉猟を行うことで代替した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は新型コロナウイルス感染症により事実上海外渡航が不可能になったことから、世界各地の日本人(日系人)移民起業家を対象とした聞き取り調査を実施することが出来なかった。そのため、代替措置として、ウェブフォームを利用したアンケート調査を研究代表者および分担者計3名共に実施したが、回答数が芳しくなかった。世界各地において経済活動が停滞していたことも理由として考えられるが、そのため、回答数を増やす必要があること、また上掲の通り海外渡航が制限されているために聞き取り調査を次年度以降に延期させる必要があるため、進捗状況を「やや遅れている」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症による海外渡航制限が解除され次第、2021年度および2022年度予算を用いた予算を利用して、移民起業家への聞き取り調査を可能な限り実施、経営資源獲得とイノベーションの実態についてより多くの事例を把握する。渡航制限が解除されないことも想定して、2020年度に実施したアンケート調査の期限を延長し、回答数を増やす。
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