2021 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本における貧困の検証:生活保護制度再考への示唆
Project/Area Number |
20H01601
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
岩永 理恵 日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (60438166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 久里子 国立社会保障・人口問題研究所, 企画部, 第1室長 (30733133)
大津 唯 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (90736860)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 貧困線 / 貧困動態 / 剥奪指標 / 貧困測定 / 社会調査 / 公的統計 |
Outline of Annual Research Achievements |
①貧困基準の設定では、最低限度の生活を担保した水準の貧困基準を導出し、これと生活保護基準や生活保護受給世帯の消費水準と比較すること、②金銭的貧困の測定では、所得だけではなく、消費・資産の状況からも貧困を測定すること、③非金銭的貧困の測定では、物質的剥奪指標を用いて貧困を検証すること、④2年間の生活保護の利用者動向の調査を通じて、生活保護の利用に至る理由、廃止に至る理由、生活や就労状況、過去の生活保護受給経験などのデータを取得することを予定していた。 2021年度は、引き続き①から④それぞれのテーマに関するサーベイ、先行研究のレビューを行った。レビューした内容を用いた研究報告等を定期的に行った。あわせて、①では厚生労働省「被保護者調査」、③厚生労働省「家庭の生活実態及び生活意識に関する調査」、国立社会保障・人口問題研究所「生活と支え合いに関する調査」のデータセットの整備を行い、分析を進めた。 ①の貧困基準の設定に関する論文、及び③の剥奪指標に関する論文を執筆した。 ④に関する調査及び、①~④の作業を効率的・効果的に進めるために、初年度に予定していた海外調査実施を繰越で予定し、国内調査も予定していたが、新型コロナウィルス感染状況によって実施を断念した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績にも記載したように、④に関する調査及び、①~④の作業を効率的・効果的に進めるために、初年度に予定していた海外調査実施を繰越で予定し、国内調査も予定していたが、新型コロナウィルス感染状況によって実施を断念したことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
海外調査は断念し、今後は、データの分析の進捗により、国内調査を実施することによって、効率的に分析を進める予定である。
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