2022 Fiscal Year Annual Research Report
“越境するソヴィエト科学”――旧ソ連由来の科学知の国際的影響――
Project/Area Number |
21H00504
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金山 浩司 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (90713181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 浩 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 名誉教授 (00212994)
佐藤 温子 青山学院大学, 法学部, 准教授 (20748264)
齋藤 宏文 九州工業大学, 教養教育院, 准教授 (30573050)
福田 宏 成城大学, 法学部, 准教授 (60312336)
木戸 衛一 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 招へい教授 (70204930)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ソヴィエト・マルクス主義 / イデオロギーと科学 / 「東側」の原子力 / ルィセンコ |
Outline of Annual Research Achievements |
市川の『ソ連核開発全史』が刊行されたが、これは、ソ連における原子力発電の歴史が第二次大戦後を通じて網羅的に述べられたもので、中には、チェコスロヴァキアやポーランドのようなソ連圏の国々との技術相互移転に関する記述も含まれている。 水声社から、金山を責任編集とする『ソヴィエト科学の裏庭』が刊行予定であり、この編纂作業にもあたっていた。これは、ソ連公定イデオロギーである弁証法的唯物論がソ連自然科学史全般において持っていた意義を問い直すとともに、科学者・イデオローグ双方の、この哲学的立場への対処の仕方を、その時々の政治状況との関連にも注目しつつ述べた多数の論考を含んでいる。著者には金山のほか、市川、齋藤、藤岡(本科研費の研究協力者)が含まれている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「東側」の原子力全般に関する記述も含む、市川の著書が刊行されるなど、本研究計画に照らした研究成果は着々と出ている。また、ソ連イデオロギーに関する論集を金山、市川、齋藤のほか、研究協力者の藤岡、さらには海外からの協力者数名とともに、編纂しており、水声社より23年度に刊行予定である(実際、23年4月に刊行された)。
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Strategy for Future Research Activity |
各自研究を推進するとともに、研究報告会を持ち、本研究計画に照らした特集を商業雑誌上にて組むことを考える。具体的には、『ユーラシア研究』誌を想定している。
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Research Products
(4 results)