2022 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative Study for Theoretical Foundation of Global Relations: the temporal turn and beyond
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21H00690
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
芝崎 厚士 駒澤大学, グローバル・メディア・スタディーズ学部, 教授 (10345069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西海 洋志 聖学院大学, 政治経済学部, 准教授 (00836075)
前田 幸男 創価大学, 法学部, 教授 (20511124)
佐藤 史郎 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (40454532)
西 平等 関西大学, 法学部, 教授 (60323656)
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70434701) [Withdrawn]
山下 範久 立命館大学, グローバル教養学部, 教授 (90333583)
安高 啓朗 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (90611111)
清水 耕介 龍谷大学, 国際学部, 教授 (70310703)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | グローバル関係論 / 時間論・空間論 / プルリバース論 / アクター・ネットワーク理論 / 文化地理学 / ヒトと動物の関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、グローバル関係論の時間論的・空間論的基礎づけの中核をなす、時間論・空間論双方のより学際的な考察を行うための、積極的な他分野との学際的融合を進めることを主眼とした研究を行った。前半では、ブルーノ・ラトゥール『地球に降り立つ』、『虚構の近代』をめぐる研究会を2回開催した上で、ラトゥール研究者でアクター・ネットワーク(ANT)理論研究の第一人者である栗原亘先生を迎える研究会を開催し、ラトゥールを中心としたANT理論とその背景にある人新世論、ヒトと非ヒトとの関係を考察する上での時間論的・空間論的前提を深く探究し、9月に前期を総括する研究会を行った。
後半では、空間をめぐる考察として文化地理学の知見から学ぶために、ドリーン・マッシー『空間のために』および関連業績をめぐる研究会を開催し、さらに文化地理学における理論研究の第一人者である森正人先生を迎える研究会を開催し、マッシーを中心とした文化地理学における空間認識、時間認識のあり方から、グローバル関係を構築する上での手掛かりを得た。3月には年度全体の研究を総括するとともに、人新世・惑星限界・プルリバース論の焦点となる、ヒトと動物、ヒトと非生物の関係、ヒトと環境の関係をフィールドワークによって理解を深める合宿を網走で開催した。こうした研究の進展にともなって、国際文化学会で関連するパネルを開催したほか、各人が研究成果を発表しており、また次年度以降国内・国際学会での報告への応募などの準備を進めた。さらに今年度から清水耕介先生が研究分担者に加わることで、京都学派・仏教と国際関係理論研究という新たな視点から、グローバル関係論の構築へ向けた視野を拡充することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究会の開催、ゲスト講師を招聘した研究会の実施、フィールドワークの実施、翌年度以降の研究成果発表の準備など、予定していた計画をほぼ順調に実現することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画は、来年度を最終年度のための準備活動として、研究全体を総括するための研究会の開催、国内外の学会での成果発表、最終成果物の出版を見越した研究の進展などを中心として進めたい。特に国内外の学会での成果発表については、十分な計画・準備を行って、実現していくこととしたい。また、ヒトと動物・非ヒトとの関係を考察する際に、フィールドワークを実施することの意義や重要性を改めて認識したので、フィールドワークも継続して実施する予定である。
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