2021 Fiscal Year Annual Research Report
環境意識と環境配慮行動の測定方法の確立と調査実践:持続可能な社会に向けた環境調査
Project/Area Number |
21H00766
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
阿部 晃士 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (50305314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 洋 松山大学, 人文学部, 教授 (60241501)
中野 康人 関西学院大学, 社会学部, 教授 (50319927)
篠木 幹子 中央大学, 総合政策学部, 教授 (20398332)
海野 道郎 東北大学, 文学研究科, 名誉教授 (90016676)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 環境意識 / 環境配慮行動 / 社会意識 / 社会調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間1年目の本年度は、われわれがこれまで実施した調査で用いた質問項目を再検討することも含め、環境意識や環境配慮行動の尺度整理と新規項目の作成 、及び2年目(令和4年度)に実施する調査の準備を行う計画であった。 そのため、まず、国内外の世論調査や、われわれが2015年に実施した調査で用いたDunlapらのNEP(New Ecological Paradigm)尺度なども含め、環境意識・環境配慮行動の調査研究で用いられている尺度(質問項目群)をあらためて次のように分類、整理した。「環境問題の位置づけ」、「ごみ問題に対する意識」、「環境問題に対する意識・関心」、「環境配慮行動の実行」、「科学技術・原発・エネルギー」、「環境意識に関連する社会意識・価値意識・態度」、「社会活動・地域参加・情報収集」、「属性」である。 その結果、(1)われわれがこれまでの調査研究で中心的に扱ってきたごみ問題(廃棄物問題)における意識や行動、そのメカニズムを分析するための質問項目が多数あり、これを環境問題全般(特に地球温暖化対策など)を扱うために修正あるいは選別する作業が必要であること、(2)環境意識と環境配慮行動のメカニズムを探る一方で、長期的に環境意識の調査を実施するうえでは意識や行動の記述に必要な質問が重要であること、(3)近年の社会状況を踏まえ、エネルギー政策や電源構成についての意識を扱う質問や、交通手段の選択に関する質問など、特に検討を要する質問項目があることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍における行動制限のため対面での研究会開催や予備調査の実施(調査票案をもとにしたディスカッション、聞き取り調査)が困難となり、調査票作成作業が予定より遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
オンラインでの研究会を定期的に開催しながら調査項目の選定・作成、調査票作成を進める。行動制限が緩和される状況になれば、対面での研究会を開催し集中的な議論を行い調査票をまとめる。 なお、研究期間2年目(令和4年度)には既存尺度の比較等を行うための「調査1」を郵送調査で実施する計画であったが、予備調査が困難であったことも踏まえ、調査の実施方法を検討することにした。
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