2021 Fiscal Year Annual Research Report
多様化社会における教育と社会福祉の連携による生涯発達支援に関する総合的研究
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21H00821
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
山本 理絵 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (60249282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 博也 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (00580721)
葛西 耕介 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (00769010)
大貫 守 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (00823808)
田川 佳代子 (沖田佳代子) 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (10269095)
内田 純一 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (10457913)
瀬野 由衣 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (10610610)
Carlson Andrea 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (20268048)
村田 一昭 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (20381741)
柴田 有記 (大賀有記) 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (30708748)
橋本 明 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (40208442)
堀尾 良弘 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (40326129)
田村 佳子 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (50227279)
森川 夏乃 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (70757252)
宇都宮 みのり 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (80367573)
三山 岳 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (80582858)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 教育と社会福祉の連携 / 生涯発達支援 / 特別ニーズ教育 / インクルーシブ保育・教育 / 多職種連携 / 外国人高齢者支援 / 生活困窮家庭支援 / 医療的ケア児支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、一生涯の発達支援にとって必要な、教育と社会福祉の連携の視点とシステムを明らかにし、理論化することを目的とし、本年度は以下の研究を実施した。 課題A:障害児、医療的ケア児や外国にルーツのある子どもなど多様なニーズをもつ子どもの支援に関する教育と社会福祉の連携の課題と必要な視点や実践モデルを明らかにするために、特別なニーズをもつ子どもたちの教育・支援に関わっている実践者と実践検討会を実施した。また、継承語学習教室や先駆的に多文化教育実践を展開してきた学校の視察を行った。さらに、発達支援に携わる専門家を対象とした研修プログラムに関して、医療的ケア児の支援における教育と福祉の連携を促進する研修内容を検討した。日本における多様性を持つ子ども・若者のメンタルヘルスとウェルビーイングや学校施策に関する先行研究についても調査した。 課題B:「学習・生活支援」事業を中心とした生活困窮家庭の支援に関する教育と社会福祉の連携の課題と必要な視点や実践モデルを明らかにするために、愛知県内で行われている経済的貧困家庭に対する「学習・生活支援事業」の関係者にアンケート調査を実施・集計した。また、スクールソーシャルワーカー等の参加による「多職種連携研究会」を開催し、貧困や虐待の事例などについて検討した。 課題C:外国人高齢者の介護・ターミナルケアに関する教育と社会福祉の連携の課題と必要な視点や実践モデルを明らかにするために、外国人高齢者の介護の実態や介護・ターミナルケアの困難・戸惑い・ニーズなどを明らかにするため、当事者(ブラジル、フィリピン、中国、ペルー・ボリビア)へのアンケート調査を実施した。また、異文化「終活」に関するシンポジウムを開催し、国による弔いの方法の違いやその背景について、資料収集し、考察した。 課題D:ドイツ及び韓国における教育と社会福祉の連携・協働に関する資料収集や訪問調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は、コロナ禍のため、予定していた韓国でのインクルーシブ教育・保育に関する訪問調査とドイツの教育と福祉の連携に関する研究者の招聘による調査・資料収集ができなかったが、繰り越し分で、両方の調査・資料収集を行うことができた。 その他、多文化教育実践を展開してきた学校等の視察、日本における多様性を持つ子ども・若者のメンタルヘルスとウェルビーイングや学校施策に関する先行研究調査及び実地調査、発達支援に携わる専門家を対象とした研修プログラムの検討、「学習・生活支援」事業の関係者へのアンケート調査の実施・集計、スクールソーシャルワーカー、社会福祉士等の参加による「多職種連携研究会」の実施、外国人高齢者当事者へのアンケート調査、異文化「終活」に関するシンポジウムを通してのインタビュー・資料収集、韓国におけるインクルーシブ教育・保育に関する資料収集とその翻訳及び考察等、予定していた調査・資料収集ができた。また、教育実践の検討については、一部論文化することができ、おおむね計画どおりに進んでいる。なお、アンケート及びインタビュー調査にあたっては、大学に研究倫理審査を申請し、実施許可を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に実施したアンケート調査の集計・考察や視察結果の考察を行うともに、ひき続き、多様なニーズをもつ子どもとその家族の支援に関する教育と福祉の連携の課題を検討するための調査、実践検討会、多職種連携研究会を実施する。また、新たに、教育委員会と連携してスクールソーシャルワーク実践のスーパービジョンを試行し、スーパーバイズの方法や関係専門家に対する研修内容・方法の検討を行う。 生活困窮家庭への「学習・生活支援事業」に関する調査をまとめるとともに、生活困窮家庭の家計管理に関する調査を実施し、支援方法を検討していく。外国人高齢者支援に関する研究については、当事者へのインタビュー調査と支援者へのインタビュー調査を実施する。 海外における調査・資料収集については、ひき続き、韓国及びドイツにおけるインクルーシブ教育・保育や教育と福祉の連携に関する資料収集や現地調査を行っていく。
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Remarks |
・研究代表者・野田博也『愛知県における学習支援事業等の実態調査プロジェクト報告書』(愛知県社会福祉協議会令和3年度「福祉でまちづくり推進事業」)2022年 ・愛知県立大学生涯発達研究所『異文化「終活」を考える(その2)』2022年
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Research Products
(32 results)