2021 Fiscal Year Annual Research Report
Gender and Transnational Perspectives on Educational Reform Movement in the Twentieth Century: Britain, the United States and Japan
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21H00824
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
香川 せつ子 津田塾大学, 言語文化研究所, 研究員 (00185711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 洋子 武庫川女子大学, 言語文化研究所, 嘱託研究員 (40311823)
高橋 裕子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (70226900)
佐久間 亜紀 慶應義塾大学, 教職課程センター(三田), 教授 (60334463)
佐藤 隆之 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60288032)
金澤 周作 京都大学, 文学研究科, 教授 (70337757)
中沢 葉子 (並河葉子) 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10295743)
中込 さやか 立教大学, グローバル・リベラルアーツ・プログラム運営センター, 特任准教授 (00778201)
岩下 誠 青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (10598105)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 教育史 / ジェンダー / トランスナショナル / 進歩主義教育 / 人種 / 留学 / イギリス / アメリカ合衆国 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ジェンダーと人種、トランスナショナルの視点から20世紀前半の教育革新運動を再考する。とくに女性教師の国境を超える移動に着目し、文化や思想の伝播、衝突、混交、転移の過程と背後の権力関係を究明する。 2021年度は科研研究会をオンラインで実施した。第1回(5/22)では研究計画全体と役割分担等について検討しコンセンサスを得た。第2回(9/5)では、事例研究として香川が下田歌子の海外視察と教育実践を支えた思想を社会背景とともに報告し、山﨑は新教育運動の国際的展開と研究動向について報告した。両報告に対して、金澤が歴史学の視点から、岩下が教育史研究の立場からコメントした。第3回(2022/3/5)では佐藤がデューイの翻訳書をめぐって日米のトランスナショナルな関係について、中込が大江スミの英国留学経験と家政科教育への影響について報告した。両報告に対して並河が帝国史研究の視点からコメントした。これら一連の過程で、英米の女性教育史に関する研究と新教育史研究とを交差させ、トランスナショナル・ヒストリーの広い枠組みから考察するという本共同研究の枠組みや輪郭を確認するとともに、今後のアプローチの視点や方法について課題が浮かび上がった。 初年度の成果発表の場として、2022年の国際教育史学会(International Standing Conference for the History of Education)でのパネル報告(香川、中込、山﨑、佐藤)を企画し打ち合わせを重ね(①10/26、②2022/1/15、③2022/1/30等)、海外研究協力者ジョイス・グッドマン氏に座長を依頼し、プレゼンテーションの内容について専門的助言を受けた。こうした共同研究としての実績に加えて、本テーマにつながる個別研究を着実に進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度はコロナ禍の影響で海外渡航はもとより国内での移動も困難であり、本研究課題を遂行するための史料調査が難航した。とくに海外での文献調査はトランスナショナルな教育史を追求する本研究課題の特徴から必須であり、それが不可能であったことによって研究の進捗が大幅に妨げられた。このように制限された環境においても、各自がオンラインによって取得可能な資料や文献を集めて読み込み、個別研究や共同研究を進め、2022年度の国際学会でのパネル報告に向けて準備した。しかし、研究計画に記した当初の目標の達成には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度にコロナ禍のため実施できなかった資料調査を、2022年度以降は精力的に行う。とくに海外での文献調査や国際学会への参加を重点的に実施する。研究期間中に全員が必要とする海外渡航が可能となるように計画的に予算の配分や日程調整をしていきたい。 それと並行して国際学会への参加、研究発表にも力を注ぐ。当面の目標として、2022年9月開催の国際教育史学会(ISCHE)に向けて申し込みをしたオンラインによるパネル報告が受理されたことに伴い、共同研究者間でのすり合わせや検討を重ねて完成度の高いいパネルとして発信し、海外研究者からの批評を仰ぐ。2023年度以降も同様の機会をとらえて、研究上の国際交流を進める。その方途として海外研究協力者との連携を強化し、共同での研究成果を学会発表や著作等の形で発信していきたい。
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Research Products
(38 results)
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[Book] 下田歌子と近代日本2021
Author(s)
広井多鶴子、久保貴子、香川せつ子、小山静子 ほか
Total Pages
360
Publisher
勁草書房
ISBN
9784326603398
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[Book] 教育論の新常識2021
Author(s)
松岡 亮二、佐久間亜紀、苅谷剛彦 ほか
Total Pages
368
Publisher
中央公論新社
ISBN
9784121507402
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