2021 Fiscal Year Annual Research Report
英米独仏におけるポスト・コロナの「社会変革と理科教育改革」の同時進行的比較研究
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21H00870
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
大高 泉 常磐大学, 人間科学部, 教授 (70176907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑中 敏伸 東邦大学, 理学部, 教授 (30385942)
郡司 賀透 静岡大学, 教育学部, 准教授 (30412951)
稲田 結美 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (30585633)
大嶌 竜午 千葉大学, 教育学部, 助教 (40700414)
山本 容子 筑波大学, 人間系, 准教授 (40738580)
三好 美織 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80423482)
遠藤 優介 筑波大学, 人間系, 助教 (80759051)
鈴木 宏昭 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (90581843)
泉 直志 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (50734894)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ポスト・コロナ / 英米独仏 / 科学教育 / プラクティカルワーク / PBL / コンピテンシー / 教育の継続 / 女子の理科嫌い |
Outline of Annual Research Achievements |
イギリスについては、コロナ禍以前の英国におけるプラクティカル・ワークに関する研究について主に検討した。その結果、一貫して探究的な学びが求められているものの、そのアプローチにおいて実践的要素の重視から認知的要素の重視へと変化が見られたことが明らかになった。 アメリカについては、高校のPBL(Project Based Learning)の関連資料分析とオンライン学校見学により、PBLがオンラインを活用して実践されていることがわかった。またアメリカ化学会のコロナ対応型科学教材を調べ、その知見から日常性と地域性を反映した動画教材を作成した。 ドイツについては、近年のドイツ初等・中等理科関連の各種資料を分析し、育成するコンピテンシーや教授・学習の文脈設定の特質を明らかにした。 フランスについては、コロナ禍におけるフランスの学校教育の動向について、文献調査およびウェビナーを介した研究会への参加等により情報収集した。「教育の継続」実現のため、遠隔教育コンテンツやデジタルツールの活用と拡充、教師、児童・生徒、保護者等への支援が行われていることが明らかとなった。 日本については、近年の環境教育について調査した結果、没入型仮想環境において仮想自然との関わりを深める活動の提案や実践がなされ始めていることが明らかになった。また、コロナ前の中学校理科授業において、学年進行による男女差の変容を分析し、女子の理科嫌いの要因の一端が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ポスト・コロナの英米独仏の理科教育がどのように変化・推移するのか、英米独仏における理科教育改革の実相と特質を解明する目的の下、次の6つの下位目標、すなわち、①英米独仏における理科教育研究の重点はどのように変化・推移するのか、②英米独仏における国家レベルの理科教育政策はどのように変化・推移するのか、③英米独仏における理科教育の目的・目標・サイエンス・リテラシー観はどのように変化・推移するのか、④英米独仏における理科カリキュラムはどのように変化・推移するのか、⑤英米独仏における理科の教授・学習はどのように変化・推移するのか、⑥英米独仏における理科教員養成制度・カリキュラムはどのように変化・推移するのか、を究明することをめざした初年度であったが、コロナ禍で、国内外の調査・研究協議・学会発表のための出張は全く制限され、ネットや文献を通した英米独仏のコロナ進行中の科学教育の状況精査及び関連の文献・情報・資料収集に限定されざるを得なかった。ただし、そうした中で、日本については調査研究(環境教育、女子の理科嫌い)を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度に続いて、ポスト・コロナの英米独仏の理科教育がどのように変化・推移するのか、英米独仏における理科教育改革の実相と特質を解明することをめざす。特に、①英米独仏における理科教育研究の重点はどのように変化・推移するのか、②英米独仏における国家レベルの理科教育政策はどのように変化・推移するのか、③英米独仏における理科教育の目的・目標・サイエンス・リテラシー観はどのように変化・推移するのか、④英米独仏における理科カリキュラムはどのように変化・推移するのか、⑤英米独仏における理科の教授・学習はどのように変化・推移するのか、これらを究明するために、関連文献・資料・情報を収集し、分担者各自の研究関心からコロナ進行中の変化を観察・分析することを進める。
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Research Products
(12 results)