2022 Fiscal Year Annual Research Report
次世代の日本型のSTEMリテラシーを育成する学習プログラムに関する総合的研究
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21H00919
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
磯崎 哲夫 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90243534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 英真 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (10452327)
野添 生 宮崎大学, 教育学部, 教授 (20751952)
二宮 裕之 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40335881)
大嶌 竜午 千葉大学, 教育学部, 助教 (40700414)
網本 貴一 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (60294873)
齊藤 萌木 共立女子大学, その他部局等, 専任講師 (60584323)
富川 光 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (70452597)
大谷 忠 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (80314615)
遠藤 優介 筑波大学, 人間系, 助教 (80759051)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | STEM教育 / 科学教育 / 数学教育 / 技術教育 / 学習評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
理論的研究として、まず、エンジニアリング教育における科学的な探究を進める科学教育と技術的な創造を進める技術教育の接点について検討し,探究と創造の教育における学習プロセスに焦点を当て,そのプロセスに関する往還の特徴について明らかにした。次に、日本のSTEM関連教科の歴史について、特に第二次世界大戦中の理科と算数・数学教育の内実と関連性について検討した。その結果、初等中等教育段階で広領域カリキュラムによる理数科の誕生と科目「物象」にSTEM教育を考える上で、教科・科目の目標の構造化と、学習内容の取捨選択及び構成の点に特色があることを指摘した。さらに、諸外国の例として、イギリスとドイツのSTEM教育について分析をした。その結果、両国ともSTEMという教科は存在していないために、資格試験では既存の教科による評価方法が基本となっていることが明らかとなった。一方で、産業・経済界や教育界が連携して教員研修を支援している実態が明らかとなった。 STEM教育の評価に関して、わが国における教科学習や総合的な学習(課題研究も含む)における事例分析を行い、学習評価の指針を整理した。また、理科や算数・数学の概念的理解と現実の問題状況の統合的理解のプロセスの評価について検討し、中学校理科の対話型授業における統合的理解の評価指標を提案した。 実証的・実践的研究として、まず、STEM教育の基礎になる「探究」について、実験操作に関する中学生の認識調査をした結果、探究における協調性の涵養に肯定的な意見があることが明らかとなった。次に、教員養成教育におけるSTEM教育を視野に入れた化学分野及び生物分野の教材開発(素材の基礎的研究を含む)を進め、大学生や大学院生に対してその有効性を検証した。その結果、開発した化学教材では、探究活動立案の視点を育成することに有効であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究成果を国内外の学会での発表はもとより、日本語や英語で出版しており、また、STEM教育に関する日本語と英語の書籍を準備している。 理論的研究以外にも、実証的・実践的研究も同時に実施しており、理論と実践の往還にも注意を払って研究を推進している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで同様に、理論的研究と実践的・実証的研究の往還を視野に入れて、研究を推進する。研究成果は、適宜、国内外の学会にて発表をするとともに、論文化も試みて、情報発信をする。また、現在執筆中の日本語と英語の書籍を刊行する。
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Research Products
(19 results)