2022 Fiscal Year Annual Research Report
Symbiotic Asian Bodily Expression: Open Shared Dialogue through Creation
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22H00625
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
北村 明子 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (40334875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒谷 大輔 江戸川大学, 基礎・教養教育センター, 教授 (40406749)
兼古 昭彦 東京家政大学, 家政学部, 教授 (40626636)
村尾 静二 清泉女学院大学, 人間学部, 講師 (90452052)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 舞踊舞台芸術 / コンテンポラリーダンス / 伝統儀礼 / 振付論 / 身体論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,東南アジア,フィリピン,インドネシアにおける,踊り,歌,仮面劇,ワヤンクリなどの土地に根付く伝統芸術や,ローカリティーの生活文化を反映する,現代の芸術表現における身体技法について,フィールド調査を行った。フィリピンについては,ルソン島中西部,北部,ビサヤ諸島,ミンダナオ島におけるアニミズム,シャーマニズムに基づく,芸能の様相をフィールド調査し,マニラ市,バギオ市,などの都心部ではコンテンポラリーダンス,音楽の様相について,各振付家,音楽家,研究専門家らを対象にインタビューを実施した。インドネシアはバリ島の舞踊,仮面劇,ワヤン・クリの実践家らの記録映像や,インタビューを実施した。信州大学人文学部と清泉女学院大学との間で,インドネシア,フィリピンについての研究成果報告をオンライン講義・交流会形式にて,学生を交えて実施した。また,国内では,東京,神奈川,長野,福岡,などの,地域共同体の中における,舞踊や身体表現,演劇の作品発表や事業のあり方について,各地域の劇場の年間プラン内容の調査や,地域のニーズ,企画内容のアイデアなどについて,担当者,専門家らのインタビューを実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フィリピンの都市部におけるコンテンポラリーダンスのリサーチは,振付家,ダンサーらとの議論やインタビューを得ることができたが,改修工事など,調査期とのタイミングが合わず,劇場との接点を多くは持ち得なかった。しかし,その分,各地域の伝統芸能の様相を,現地専門家らの助力により,予想以上に広範囲の調査を進めることができた。インドネシアの調査との比較により,「伝統芸能・芸術」「民族舞踊・音楽」を捉える視点の違いを掴むことができたことは大きな収穫であった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の山岳地域のリサーチの成果を踏まえ,2024年度は,山岳地域に近い,都心部バギオ市や,首都マニラの舞踊,音楽について,現代と伝統の融合を図る専門家,芸術家らのリサーチを進める。また,海洋地域であるミンダナオ地域における土地の芸能のフィールド調査や,インドネシアのボルネオ地域における伝統芸能についての国内調査を進める。さらに,地域共同体における芸能の役割や意義を参照にし,劇場における舞台作品発表という形式を超えた,現代の身体芸術表現の動向の可能性について,考察を行う。
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Remarks |
村尾静二研究報告(フィールドワーク:インドネシアにて学術調査 2022年11月20日-11月29日,インドネシアにて学術調査 2023年2月23日-3月10日)北村明子研究報告(フィリピンにて学術調査3月15日-28日),信州大学人文学部でのオンライン研究報告会・講義・交流会(村尾・北村2022年11月2日)。
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Research Products
(13 results)