2022 Fiscal Year Annual Research Report
消費者の選択データに基づく意思決定方略の推定と応用研究
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22H00893
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
玉利 祐樹 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (60737360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 和久 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10212028)
井出野 尚 東京理科大学, 経営学部経営学科, 教授 (40805628)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 意思決定 / 過程追跡法 / 決定方略 / 計算機シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は、決定方略の定量的同定法を確立し、提案手法を用いて、消費者の行動データから決定方略を推定し、購買予測を行うことを目的にしている。 1. 意思決定過程における探索の系列に関して、情報モニタリング法、眼球運動測定、決定方略の計算機シミュレーションのそれぞれで得られるデータの比較を行った。結果より、選択肢毎に総合評価をする加法型の使用が求められても、他の選択肢と比較しつつ決定していることが示唆された。必要条件や他の選択肢といった基準と比較しながらの選択は容易であるが、選択肢毎に総合評価しながらの決定は困難と考えられる。本結果は、学会にて発表した。 2. 決定方略の計算機シミュレーション、情報モニタリング法実験、深層学習を組み合わせ、決定方略の同定を行なった。深層学習で訓練したモデルを、情報モニタリング法実験の座標系列データに適用した。指定された方略と分類された方略の一致率は、40.18%であった。加算型・加算差型のような補償型の方略は、方略の探索方法を教示されたとしても実際にその通りに探索することができないことが示唆された。また、分離型のような非補償型の方略を指定されても、実験の参加者はより多くの情報を探索しようと試みていた可能性も示唆された。本結果は、学会にて発表した。 3. 悪い意思決定を避けるという観点から、決定方略の計算機シミュレーションと情報モニタリング法による心理実験を実施し、分析を行った。結果から、分離型の決定方略は、より悪い決定を導き、最善の選択をしようとする努力が、逆に最悪の結果を招く可能性が示唆された。計算機シミュレーションと実験から、何が最も重要かを考えるといった単純な決定方略は、最悪の意思決定を回避することにつながるという結論が得られた。本結果は、国際論文誌に刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画は、意思決定方略の定量的同定法を確立し、提案手法を用いて、消費者の行動データから決定方略を推定し、購買予測を行うことを目的にしている。2022年度に、深層学習による意思決定方略の同定法を構築し、実験データへの適用を行い、一定の分類が可能であることが示唆された。そのため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、従来は期待値に基づいていた決定方略による選択結果の評価法に関して、パレート解の観点による選択結果の評価ができる指標の開発を行う予定である。また、決定方略の数理モデルについても検討を進める。さらに、眼球運動測定を行う情報モニタリング法実験を行い、提案指標と提案モデルの適用可能性について検討を進める予定である。
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Research Products
(24 results)