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2023 Fiscal Year Annual Research Report

社会学と社会心理学の協働によるウェブ調査の偏りの補正方法の研究

Research Project

Project/Area Number 22H00921
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNara University

Principal Investigator

吉村 治正  奈良大学, 社会学部, 教授 (60326626)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 正司 哲朗  奈良大学, 社会学部, 教授 (20423048)
村上 史朗  奈良大学, 社会学部, 教授 (30397088)
渋谷 泰秀  青森大学, 社会学部, 教授 (40226189)
佐々木 てる  青森公立大学, 経営経済学部, 教授 (70396597)
増田 真也  慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (80291285)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords社会調査 / ウェブ調査 / 非標本誤差 / 学習効果 / 選択バイアス / 最小限化回答
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、社会学や政治学を中心に議論されてきた非回答誤差および網羅誤差という概念と社会心理学や心理学で展開されてきた測定誤差という概念を統合することで、ウェブ調査の偏りを補正する新しいプログラムを開発し、旧来的な方法による社会調査結果とウェブ調査の結果を対比可能なものとすることを課題とする。23年度は、その前年に行われたウェブ調査実験のデータ分析と研究報告、および同一の地域での同一内容で標本抽出法の異なる二つの調査を実施した。まず22年度に行ったウェブ調査実験のデータを詳しく分析したところ、ウェブ調査ではどうも中間に位置する回答選択肢が選ばれやすい傾向があることがわかった。これは、ウェブ調査の偏りはリカード尺度項目で出やすいという海外の研究事例と深く関連していると思われる。ただ、それが最小限化(satisficing)によるものか、それともヒューリスティックな意思決定によるものかは、未だ検討の途上である。また単一の項目で態度を測定すると同一の回答者であっても回答内容が不安定になる(回答が毎回変わる)ことも明らかになった。これはウェブ調査のように回答者が頻繁に調査に回答する状況では無視できない問題となる。23年度に行った地域調査実験のデータ分析については、まだ途上にある。ただ、この調査を実施している途上で、どうやらウェブ調査業者は「不適切な回答者」を事前にスクリーニングしているらしいということ、ただしそのスクリーニングの仕方が業者ごとに異なっており、さらにその情報をクライアントに提供していないという問題があることが明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

22年度に収集したデータの分析については予定通り進捗している。23年度に実施した地域調査実験は、協力してくれた地方自治体との調整に多少の時間を要したこと、さらに実験を担当する研究者が所属機関の校務との調整に手間取ったことにより、結果として4カ月ほど実験の開始が遅れてしまった。これにより当初よりもデータ分析に着手するのが遅れている。なお、この点については、集中して業務に取り組むことで24年度のうちに当初の計画に追いつくことができると考えている。

Strategy for Future Research Activity

24年度は、23年度に取得したデータの分析を進めることに加え、これまでに明らかになったことを踏まえて再び社会心理学的な視点からのウェブ調査実験を進める。また、社会学的な視点からの研究として、これまでの調査法では接触の難しかった母集団(在留外国人など)へのウェブ調査の適用の実験も行う予定である

  • Research Products

    (4 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 深層学習を用いたネット依存モデルに基づくネット依存傾向の推定と自認しているネット依存状態との比較2023

    • Author(s)
      正司哲朗・吉村治正
    • Journal Title

      奈良大学紀要

      Volume: 52 Pages: 87-104

  • [Presentation] 直接質問法とElaborate Item Count法の比較―指示項目と回答の一貫性による不注意回答を除外しての検討2023

    • Author(s)
      増田真也・澁谷泰秀・村上史朗・吉村治正
    • Organizer
      日本行動計量学会第51回大会
  • [Presentation] 同性婚の賛否の回答における社会的望ましさの影響―直接質問とItem count法の比較2023

    • Author(s)
      増田真也・澁谷泰秀・村上史朗・吉村治正
    • Organizer
      日本心理学会第87回大会
  • [Presentation] 日本語版道徳基盤尺度得点と政治的態度の関連2023

    • Author(s)
      村上史朗・澁谷泰秀・増田真也・吉村治正
    • Organizer
      日本グループ・ダイナミックス学会第69回大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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