2022 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの健康睡眠習慣を考慮したスクリーンタイム/グリーンタイムガイドラインの開発
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22H00992
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
野井 真吾 日本体育大学, 体育学部, 教授 (00366436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 祥嗣 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 次長 (00368705)
吉永 真理 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (20384018)
北村 真吾 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部, 室長 (80570291)
樋口 重和 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (00292376)
鹿野 晶子 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (10759690)
城所 哲宏 日本体育大学, 体育研究所, 助教 (30806641)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 教育生理学 / 学校保健学 / 睡眠 / メラトニン / 生活行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の蔓延下では,「GIGAスクール構想」の実現に向けた改革が一層不可欠になっている.だが一方で,子どもが電子メディアに接するスクリーンタイム(Screen Time: ST)の増加や屋外で過ごすグリーンタイム(Green Time: GT)の減少が子どもの健康に及ぼす負の影響も懸念されている.とりわけ,日本では子どもの睡眠時間の短さや睡眠・覚醒リズムの乱れが心配されている現実もある.そこで本研究では,探索的検討(課題1),疫学的検討(課題2),実践的検証(課題3)により,子どもの健康睡眠習慣を考慮したST/GTガイドラインの開発を目指している.2022(令和4)年度は,翌2023(令和5)年度に予定されている課題1の予備調査を実施した.対象は東京の公立A小学校に在籍する小学4-6年生224名(男子107名,女子117名)であり,調査は2022年9-11月の連続する10日間に実施した.測定項目は,身体活動量計(ActiGraph社製,wGT3X-BT)を用いた各生活行動時の活動強度,照度計(オムロン社製,2JCIE-BL01)を用いた各生活行動時の受光状況,夜と朝の唾液メラトニン濃度,質問紙を用いたST,GT,睡眠状況等であり,それぞれの測定項目は当該学年で実施可能である様子が確認できた.現在は,得られたデータの分析中であるが,その速報値によると,1日STは4年生男子145.6±97.1分間,女子107.8±78.4分間,5年生男子131.3±91.9分間,女子117.9±109.1分間,6年生男子105.9±111.6分間,女子54.8±46.1分間,1日GTは4年生男子78.5±62.0分間,女子62.5±34.0分間,5年生男子121.0±86.6分間,女子77.7±47.0分間,6年生男子70.8±51.3分間,女子56.3±27.8分間であった.このような結果も踏まえて,共同研究者,調査協力校との打ち合わせを重ね,次年度に予定されている課題1の本調査の対象,期間,方法を確定することもできた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022(令和4)年度は,翌2023(令和5)年度に予定されている子どものST/GTの実態と睡眠との関連に関する探索的検討(課題1)の準備期間であり,予定通り予備調査を実施することができた.以上のことから,本研究はおおむね順調に進展しているものと考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策については,当初の計画に大きな変更はない.すなわち,2023(令和5)年度は子どものST/GTの実態と睡眠との関連に関する探索的検討(課題1)の本調査,ならびに子どものST/GTと睡眠との関連に関する疫学的検討(課題2)の予備調査を実施する予定である.
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