2023 Fiscal Year Annual Research Report
The role of tendon cells in coordinating musculoskeletal morphogenesis
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22H02636
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
乾 雅史 明治大学, 農学部, 専任准教授 (20643498)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腱 / 骨格筋 / 軟骨 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊椎動物の運動器は、骨格筋、骨、軟骨、そして骨格筋と骨軟骨をつなぐ腱により機能的な形態が構成されるが、その形成メカニズムの解明は 不十分である。本研究は腱を中心とした、組織間相互作用による形態形成メカニズムの解明を目的とし、1. 筋腱結合を誘導する因子の同定、2. noncoding RNAによる腱骨境界形成制御の解析、3. 腱前駆細胞を規定する転写因子Scxの発現制御や標的遺伝子の機能解析に取り組んでいる。2023年度は課題1筋腱結合制御因子の同定のためのシングル核RNAseq解析を再度実施し、前年度より腱細胞が明確にクラスター形成された結果を取得できた。今後は2022年度、2023年度の結果の解析から骨格筋の分化に関与する因子や筋腱相互作用因子の候補を選抜し、マウス胚における発現解析や培養細胞を用いた機能解析を進める。課題2腱骨境界で発現するnon-coding RNAの解析については、標的とするRNAのexon1を欠損させたノックアウトマウス系統の骨格の解析から一部の筋付着部の形態に異常が見出された。さらに同RNAのexon1-6を全て欠損したマウス系統も樹立できたため、今後これら2系統マウスを解析していくことで腱骨境界形成におけるこのnoncoding RNAの機能を解明していく。課題3Scx標的遺伝子の機能解析については標的遺伝子近傍配列のScxによる転写制御領域を絞り込むことができた。また、ノックアウトマウスの解析から腱組織中の腱細胞の形態や配置に変化がある可能性が見出された。今後はScxと制御配列の直接的な結合を確かめるとともに、ノックアウトマウスの解析を進め、当該遺伝子の腱形成や筋・骨との相互作用における役割を解明する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は組織間相互作用による形態形成メカニズムの解明を目的とし、1. 筋腱結合を誘導する因子の同定、2. noncoding RNAによる腱骨境界形成制御の解析、3. 腱前駆細胞を規定する転写因子Scxの発現制御や標的遺伝子の機能解析の3つの課題で研究を進めている。それぞれの課題で当初想定していたシングルセル・シングル核解析、noncoding RNAのノックアウトマウスや培養細胞を用いた機能解析、Scx標的遺伝子の制御配列の同定やノックアウトマウスの解析を行うことができたため、概ね計画通りの進捗であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は組織間相互作用による形態形成メカニズムの解明を目的とし、1. 筋腱結合を誘導する因子の同定、2. noncoding RNAによる腱骨境界形成制御の解析、3. 腱前駆細胞を規定する転写因子Scxの発現制御や標的遺伝子の機能解析の3つの課題で研究を進めている。今後、課題1については得られたシングル核解析のデータ解析から骨格筋の分化に関与する因子や筋腱相互作用因子の候補を選抜し、マウス胚における発現解析や培養細胞を用いた機能解析を進める。そのうちいくつかの因子についてはノックアウトマウスを作成し、骨格筋や腱の形態に変化が見られるか検証する。課題2については対象とするnoncoding RNAのexon1-6を欠損させたノックアウトマウスの解析を進めるとともに、ATDC5培養細胞においてこのRNAを過剰発現・ノックダウンした際に軟骨や腱に関連する遺伝子発現の変化を検証する。課題3についてはScx制御配列候補とScxの直接的な結合の検出、Scx標的遺伝子のノックアウトマウスの腱組織の解析を進める。
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