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2023 Fiscal Year Annual Research Report

Standardization of Halal standards and the dynamics of diversity in the global era

Research Project

Project/Area Number 22H03846
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKyushu International University

Principal Investigator

大形 里美  九州国際大学, 現代ビジネス学部, 教授 (30330955)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 澤井 充生  東京都立大学, 人文科学研究科, 助教 (20404957)
西 直美  同志社大学, 研究開発推進機構, 共同研究員 (50822889)
水野 祐地  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター東南アジアI研究グループ, 研究員 (80912063)
砂井 紫里  千葉工業大学, 社会システム科学部, 准教授 (90367152)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsハラール基準 / イスラム法学 / ハラール産業 / グローバル化 / ムスリム少数派国
Outline of Annual Research Achievements

2023年度は、7月と11月に外部から国内ハラール事情に関する専門家3名を招き、科研グループの勉強会をオンラインで開催した他、2024年1月に第3回国際ワークショップをハイブリッドで開催した。第3回国際ワークショップでは、科研費基盤研究(B)「イスラミック・ツーリズムにおける観光経験の宗教資源フローをめぐる実証研究」(代表:安田慎)との共催により、インドネシアからSyafiq Hashim教授とデンマークからJohan Fischer教授を招聘し、インドネシアにおけるハラール基準の変化とイスラム法学の関係性、およびヨーロッパにおけるハラール基準の標準化と多様性をテーマに講演をしていただいた後、ディスカッションを行った。
大形は、ヨーロッパ(オランダ、ベルギー、イタリア)を訪問し、3カ国におけるハラール認証団体の活動、ハラール基準・認証制度のあり方について現地調査を実施した他、国内のと畜場の見学を実施した。
西は次年度のアンケート調査に向けて質問票をタイ語に訳し、バンコクと南部国境地域においてパイロット調査を実施した。同時にハラール基準・認証制度の現状と問題点について、聞き取りを行った。
水野はインドネシアを訪問し、ハラール認識に関する世論調査を実施するために国際インドネシアイスラーム大学の世論調査チームと協議を進め、また、同大学のハラール研究者Syafiq Hasyim教授を日本へ招聘した。
澤井は、2023年8月下旬から9月上旬、10月下旬から11月上旬に中国(北京市および河北省)へ渡航し、改革開放期におけるムスリム少数民族(回族)の屠畜業(主に屠畜場経営、従業員の雇用、屠畜技術の継承)に関する聞き取り調査を実施した。
砂井は、8月末から9月上旬に台湾を訪問し、ハラール認証団体の活動、基準について現地調査を実施した。ハラール産業および飲食業界に関する文献の収集と整理を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2023年度は、メンバー各自、それぞれ計画通り現地調査を実施した。2023年は、外部の専門家にお願いし、オンライン勉強会を計3回開催するとともに、2024年1月には、海外から2名の研究者を招聘し、第3回国際ワークショップをハイブリッドで開催した。
大形は、量的調査について国内でのパイロット調査を終了し、調査票内容について他のメンバーとの最終調整を終了した。9月には、ヨーロッパ(オランダ、ベルギー、イタリア)を訪れ、ハラール認証団体6社に聞き取り調査を実施した他、国内のハラールと畜場を訪問し、聞き取り調査を実施した。
西は量的調査に向けたパイロット調査を経て質問項目の修正を行うとともに、次年度のアンケート配布に向けた実施体制の構築のために現地コーディネーターとの調整を進めた。さらにタイにおけるハラール認証制度の発展過程をより深く考察するにあたって、法律や規則を中心とした資料収集も進めることができた。
水野は、2024年度の量的調査実施に向けた体制の整備を進めている。2024年度実施にあたって、質問表の整理と、現地のカウンターパートとなる国際インドネシアイスラーム大学との調整を今後進めていく。また、Syafiq Hasyim教授とは、国内外のハラール研究者を呼んで共著を執筆する計画について打ち合わせを始めた。
澤井は、中国渡航によってハラール屠畜場を見学し、また、関係者(経営者、従業員)に対する聞き取り調査を実施した結果、中国北京市および河北省におけるムスリム少数民族の屠畜業については基本的状況を把握することができた。
砂井は、台湾のハラール認証関係者および事業者への聞き取り調査を実施した。ハラール認証関連団体、事業者、行政など異なる主体が連携する状況が見えてきた。また、デンマークロスキレ大学のJohan Fischer氏を招聘し、ハラール認証の各国での実態について意見交換をした。

Strategy for Future Research Activity

2024年度は、前半にインドネシア、マレーシア、ヨーロッパなどのハラールの専門家らを講師として招き、オンラインの勉強会を実施する予定である。また年度後半には、第4回国際ワークショップを開催する予定である。第4回国際ワークショップでは、海外から2名のハラール研究の専門家を招聘し、ムスリム多数派国の厳格なハラール基準によってムスリム少数派国に生じている諸問題に関する議論をさらに深化させる予定である。
大形は前半に国内において量的調査を実施し、分析を開始する他、国内を訪れるムスリム観光客の食事事情について参与観察する予定である。文献資料に加え、可能であれば国際的なハラール関連イベントに参加し、国際的な動向について分析を進めたい。
西は前年度までに収集した文献資料と聞き取り調査の結果を論文にまとめるとともに、タイにおいて量的調査を実施する予定である。タイにおける量的調査の進捗状況に応じて適宜分析を進め、成果をまとめる作業を進めていきたい。
水野はインドネシアにおいてハラール認識に関する量的調査を実施する予定である。ムスリム少数派国の事例研究との比較ができるよう、質問表について調整を進めていく。また、サンプル数と質問数のバランスをどう保つか調整を進めていく。
澤井は、2024年度も中国渡航を計画し、北京市のほか、東北地方(主に遼寧省)におけるハラール屠畜場の見学、関係者への聞き取り調査の計画を立てている。また、日本国内のハラール屠畜場を見学し、ムスリム・マイノリティの屠畜業の特徴を多角的に把握する予定である。
砂井は、台湾において、行政、ハラール認証関連団体、事業者、消費者を対象とし、量的調査の質問票を踏まえた聞き取り調査を実施する予定である。収集した資料を整理し、台湾での複数のハラール認証関連団体等の連携と棲み分け、及び基準の実態について分析をすすめたい。

  • Research Products

    (24 results)

All 2024 2023 Other

All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (8 results) Presentation (10 results) Book (3 results) Funded Workshop (1 results)

  • [Int'l Joint Research] UIII(インドネシア)

    • Country Name
      INDONESIA
    • Counterpart Institution
      UIII
  • [Int'l Joint Research] Roskilde University(デンマーク)

    • Country Name
      DENMARK
    • Counterpart Institution
      Roskilde University
  • [Journal Article] 屠畜は<改革>されるべきなのか――近現代中国の屠場における回民の伝統習俗2024

    • Author(s)
      澤井充生
    • Journal Title

      人文学報

      Volume: 519-2 Pages: 43-66

  • [Journal Article] ヨーロッパにおけるハラールサービスの あり方とハラール基準 ―現地調査から明らかになったこと― Halal Services and Halal Standards in Europe -Insights from the Field Survey2024

    • Author(s)
      大形里美
    • Journal Title

      九州国際大学国際・経済論集

      Volume: 13 Pages: 71-103

  • [Journal Article] 動物をほふる民俗知の実践――屠畜をめぐる比較民族誌2023

    • Author(s)
      澤井充生
    • Journal Title

      文化人類学

      Volume: 88-1 Pages: 44-55

  • [Journal Article] 預言者を模倣し、自力供犠を敢行する――<正しいイスラーム>を追求するための民俗知の実践2023

    • Author(s)
      澤井充生
    • Journal Title

      文化人類学

      Volume: 88-1 Pages: 76-94

  • [Journal Article] 共につくる、多様性への対応ー知る・話す・すり合わせるー2023

    • Author(s)
      砂井紫里
    • Journal Title

      学校給食

      Volume: 825 Pages: 31-39

  • [Journal Article] ハラール対応と醤油2023

    • Author(s)
      大形里美
    • Journal Title

      醤油の研究と技術

      Volume: 49 Pages: 149-158

  • [Journal Article] Indonesia's Halal Business Practices with Japan: Promoting MuslimFriendly Initiatives2023

    • Author(s)
      Siti Nur Azizah , Juhriyansyah Dalle , Nurchasanah Satomi Ogata, Sulaksono , Eny Sulistyowati , Arif Awangga
    • Journal Title

      Journal of Human Security

      Volume: 19-2 Pages: 50-58

    • DOI

      10.12924/johs2023.19020007

  • [Journal Article] 日本の教育現場でどのようにムスリムの子どもたち を受け入れるべきか : シンポジウムから学ぶ2023

    • Author(s)
      大形里美、スリブディレスタリ、クレシサラ好美
    • Journal Title

      九州国際大学国際・経済論集

      Volume: 12 Pages: 75-106

  • [Presentation] Honesty, Mutual Interaction, and Local vegetarian food: Between Regulation and Daily Practice of Halal Products and Services in Taiwan2024

    • Author(s)
      Yukari Sai
    • Organizer
      The 2024 Workshop for the Studies of Islam and Muslims in China “Dealing with Uncertainty: New Approaches to Feasibility Studies on: Muslims in China”, 22 January 2024, Taipei, Taiwan.
  • [Presentation] タイにおけるハラール認証制度の発展とムスリム社会の変容2024

    • Author(s)
      西直美
    • Organizer
      人文科学研究所第8研究・第9回研究会・2024年1月27日(同志社大学)
  • [Presentation] Tinjauan Umum mengenai Produk-produk Halal di Pasar Internasional dan Prospek Produk-produk Halal Indonesia2024

    • Author(s)
      Satomi Ohgata
    • Organizer
      In Foreign Policy Data Talks; Penguatan Diplomasi Ekonomi Untuk Promosi Industri / Produk Halal Indonesia di Dunia International, at Hilton Hotel in Bandung. 15 February, 2024.
  • [Presentation] Isu-isu kontemporer industry halal2024

    • Author(s)
      Satomi Ohgata
    • Organizer
      Public Lecture at Universitas Nahdlatul Ulama Indonesia, 21 February, 2024.
  • [Presentation] 日本人と中国ムスリムの邂逅――日本人の記録資料から読み解く2023

    • Author(s)
      澤井充生
    • Organizer
      特別公開文化講座;於:東京都:東京ジャーミイ(5月27日)
  • [Presentation] Being in Good Faith: Mutual Implications in Halal Certification in Taiwan2023

    • Author(s)
      Yukari Sai
    • Organizer
      Fondation France-Japon de l'EHESS International workshop on “Accountability in Islamic Economy: Transforming Religiosity and Religious Experience in Muslim Societies”, Paris, France
  • [Presentation] ともに食べる:福建南部の‘僕ら’の清真寺(モスク)における共食2023

    • Author(s)
      砂井紫里
    • Organizer
      2023年度イスラーム信頼学/地域研究コンソーシアム公開シンポジウム「いま,地域から「豊かな食」と「つながり」を考える」, 2023年11月18日東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(東京)
  • [Presentation] 食から見る中華世界とイスラーム: 福建と台湾におけるムスリムの食実践とつながり2023

    • Author(s)
      砂井紫里
    • Organizer
      ICUアジア文化研究所シンポジウム「帝国を食べ尽くす: 華南と東南アジアにおける食の越境移動とローカル化」, 2023年12月2日, 国際基督教大学アジア文化研究所
  • [Presentation] Too Strict Halal Standards from Muslim-majority Countries and “Food Security” of Muslim Consumers in Muslim-minority Countries2023

    • Author(s)
      Satomi Ohgata
    • Organizer
      in the seminar with theme: Enhancing food security and food system management. University of Pembangunan Nasional Veteran, Surabaya, 16 August, 2023.
  • [Presentation] Halal Industry: Current Trends and New Challenges : the impact of strict standard to the Muslim minority countries(case of Japan)2023

    • Author(s)
      Satomi Ohgata
    • Organizer
      in The 5th International Conference, UMI(Universitas Muslim Indonesia),19.Sep.2023.
  • [Book] 現代中国のハラール産業復興における民俗知のレジリエンス――少数民族の生存戦略の模索2023

    • Author(s)
      澤井充生
    • Total Pages
      130
    • Publisher
      東京都立大学(印刷:美巧社)
  • [Book] 2023年度科学研究費補助金・基盤研究C・研究課題「現代中国のハラール産業復興における民俗知のレジリエンス――少数民族の生存戦略の模索」(課題番号21K01085、研究代表者:澤井充生、東京都立大学)成果報告書2023

    • Author(s)
      澤井充生
    • Total Pages
      -
    • Publisher
      東京都立大学
  • [Book] “Digital Anti-Islamist Activism at the Forefront of Political Polarization in Indonesia”in Norshahril Saat and Aan Suryana eds. Trending Islam: Cases from Southeast Asia. Singapore2023

    • Author(s)
      Yuji Mizuno
    • Total Pages
      232
    • Publisher
      ISEAS Publishing
    • ISBN
      9789815104332
  • [Funded Workshop] The 3rd International Workshop by Halal KAKEN Project; “Standardization of Halal Standards and Dynamics of Diversity in the Global Era”2024

URL: 

Published: 2024-12-25  

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